静岡・掛川市にだけ。それも一店舗しかない超ローカルな「スーパーサンゼン」。安さでは勝負していないのに、他にはない集客術で地元だけでなく遠方からもお客さんを呼び込み、注目を集めている。
売り場をチェック
この記事の画像(14枚)掛川の地で50年以上。地域密着を合言葉に頑張る「スーパーサンゼン」。東名高速道路・掛川ICから北へ約2km。掛川警察署の近くにある。
普通のスーパーと一体どこが違うのだろうか。早速、売り場をチェックした。
入店してすぐの場所にはフルーツそして野菜。商品の並べ方がとてもきれいな印象だが、野菜コーナーが終わると鮮魚コーナーへと続くのは他のスーパーでもよく見る光景だ。
売場の印象は至って普通のスーパー。他のお店と一体何が違うのだろうか?
マニアックな魚
スーパーサンゼンの名物店員でもあるという「たっきー」こと滝波航太さんに聞いてみた。
スーパーサンゼン・滝波航太さん:
安さではなく「おいしい」「楽しい」がコンセプトです
“楽しいスーパー”とはどういうことなのか… たっきーさんが自らバイヤーとして活躍している鮮魚コーナーで教えてもらうことにした。
おいしそうなお刺身が並んでいるが、取り立てて珍しいというほどではない。
と思ったら、たっきーさんが店頭の箱の中から取り出したのは、まだ生きているイセエビ。御前崎港でこの日の朝、水揚げされたという
スーパーサンゼン・滝波さん:
先週はマンボウ買っちゃいまして、ここでドカーンと売っていました。だいぶ大きかったです
他にも幻の高級魚・クエやシロアマダイなど、普通のスーパーではなかなかお目にかかれないレアな魚を売っているのがサンゼンだ。
仕入れはたっきーさん自ら市場に足を運び、その日の目玉商品を厳選。珍しい魚を仕入れるのは、それを見て子供が喜んでくれるからだそうだ。
みんなが驚き喜ぶマニアックな鮮魚の仕入れているのが、スーパーサンゼンの魅力の1つだ。
総菜部にすご腕シェフ
総菜コーナーにも特徴がある。
スーパーサンゼン・滝波さん:
普通の総菜もありますが、うちの特徴はホテルの元専属シェフが総菜部にいることです
伊藤真一シェフは「Restaurant Lenri」など数々のレストランで料理長を務めたすご腕シェフ。
伊藤シェフをサンゼンの総菜部がヘッドハンティングした。
食通をうならせてきた腕で、オリジナルパスタなど様々なメニューを監修している。こうした取り組みは大手スーパーでもなかなかないそうだ。
クラフトビールコーナーが充実
マニアの心をくすぐる品ぞろえもサンゼンならでは。
国内外の醸造所から150種類以上のビールを仕入れている。
見たことがないラベルのビールがたくさん。ビールマニアの客も多く訪れているそうだ。
マニアックな品ぞろえでコアなファンの心をつかんでいた。
オリジナル商品で生き残る!
ところで、たっきーさんが着ているのはスーパーサンゼンのオリジナルTシャツで、販売もしている。
スーパーがオリジナルTシャツを作っちゃうだけでも珍しいことだが、何枚売れていると思うだろうか?
なんと累計500枚も売れた人気アイテムなのだ。
他にも静岡県BBQ協会とコラボしたスパイスやコージーコーナーとコラボしたお茶のマドレーヌなど、オリジナル商品を開発している。
スーパーサンゼン・滝波さん:
掛川にもたくさんスーパーがある中で生き残るために、他のお店とは違うものを仕入れています。それがうちの生命線です
オンリーワンを目指した結果、かなり個性的な品ぞろえの超ローカルスーパーになった。
■店名 スーパーサンゼン
■住所 静岡県掛川市葛川1096-1
■問合せ 0537-24-3000
(テレビ静岡)