台湾で最大震度6強の地震発生から2日…。
いまだ被害の全容が見えない中、きのう「めざまし8」取材班が向かったのは、最も被害が大きかった台湾東部の花蓮県。

地震で一部が崩落したビルが、今にも倒れそうになっていました。
田中良幸 情報キャスター:
倒れたままの状態をなんとか維持するために、土台を今作り終えたところですね。かなり大型の重機がありますけども、それと同じくらいの高さのところまで、がれきなどで押し固めた状態を維持しています。

被害を広げないように、急ピッチで進められる作業。
このビルには251世帯が住んでおり、一時22人が閉じ込められ、ペットを助けに戻った女性が亡くなったといいます。

ビルの方に向かって叫ぶ男性。警備員らに離れるよう促されると、こらえきれずに涙を流していました。
現在は、ビルの近くの避難所に身を寄せているという住民たち。

避難中の住民:
アパートの壁にひびが入ってしまったんです。上の階に住んでいるので、戻りたくないですね。
いまだ700人以上が孤立する場所も…
次に向かったのは、“台湾のグランドキャニオン”とも称され、日本人観光客も多く訪れる
「太魯閣公園」です。いまだ約700人もの人が、孤立しているといいます。

捜索のために飛ばされたドローンのカメラには、救助を待つ多くの人がカメラに向かって手を振っている様子が映っていました。

取材班が、列車に乗って現場に向かう途中、窓から見える山々には土砂崩れの跡が確認できました。

さらに、小規模な地震が発生して、列車が一時停止。乗客たちも不安の表情を浮かべます。

駅に到着後、車に乗り換えて公園に向かいますが、しばらく進むと道路が通行止めになっていました。

田中良幸 情報キャスター:
ここから先は、もう進めないのですか?

男性:
この先はところどころで、道が崩落してしまっているんだ。
道の一部が崩落しているということで、これ以上先に進むことができません。

空には救助用のヘリコプターが飛び交い、通行止めされた先からは、公園に取り残されていた人をのせた緊急車両が、ひっきりなしに現れます。

運ばれてきた人の中には、外国人観光客の姿も…。

救助された外国人観光客:
夜も地震が起きて、2分おきに落石があって、本当に大変でした。

工事作業をしていたという男性は、一緒にいた作業員が落石によって足を骨折。
ホテルの車両も落石で壊れてしまい、身を守るためにトンネルの中で、一夜を過ごしたといいます。

救助された工事作業員:
一人けがをして…、足を折ってしまったんです。
(Q.トンネルがあってよかった?)
そうですね、無事で何よりです。
現地で取材を続ける田中良幸 情報キャスターによると、現在でも15人と連絡がついておらず、さらに705人が道路寸断により孤立しているといいます。
今も、重機などが入ることができない状況で、救助は難航しています。

――今後孤立した人たちをどのような段取りで救助を?
田中良幸 情報キャスター:
けがをした人たちはヘリコプターなどで救助して、それ以外の人たちは歩いて下山する形になるので、そのルート作りを行っているといいます。さらに、その先まだ確認できていない場所に、孤立している人がいないのか、その確認も同時に行っていくということです。
(「めざまし8」4月5日放送より)