前の町長の死去に伴う山形県遊佐町長選挙が3月19日に告示された。15日金曜日には、立候補予定の2人による公開討論会が開かれ、語られたそれぞれの公約に、町民たちは熱心に耳を傾けていた。

4つのテーマで討論 「公約」語る

酒田青年会議所が主催した公開討論会は、15日に遊佐町で開かれ、町長選への立候補を表明したいずれも前の町議で行政書士の齋藤武氏(49)と、同じく前の町議で自営業の松永裕美氏(57)の2人が参加した。

人口減少や子育て政策など4つのテーマで討論が行われ、町民など約120人が耳を傾ける中、2人は決められた制限時間の中で、それぞれ特色ある自身の「公約」を語った。

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松永裕美氏:
子どもたちの教育に力を入れ、無料塾の対象・期間を拡大していきたい。さらに教育学費ローン、専門学校・大学の無利子ローンを町として提案できるよう考えていきたい

齋藤武氏:
高齢者の酒田市内の病院への通院手段を何としても解決していきたい。それから小中学校の給食費の無償化、これも当然成し遂げないといけない。ここには幼稚園・保育園も無償化の対象に入る

傍聴した町民は「大変有意義な時間」

一方、町の基幹産業の農業の振興策については、齋藤氏は「新規就農者への支援」に、松永氏は「自らのトップセールス」に力を入れていきたいと述べた。

また、現在遊佐沖で事業化に向けた動きが進む洋上風力発電については、それぞれ次のように述べた。

齋藤武氏:
二酸化炭素の削減に洋上風力発電が寄与する可能性は十分にあると考えている

松永裕美氏:
協議して情報共有や意見交換をする、そういう対話の場を様々な機会を通じて作っていきたいと思っている

今回の討論会では2人に「明確な対立点」は見当たらず、それぞれが公約にもつながる独自の政策を訴えた内容となった。

傍聴した遊佐町民:
(Q.投票する候補者は?)まだ決めていない。率直に大変有意義な時間、具体的な発言・意見が聞かれた。とてもよかった

遊佐町長選挙は、前の町長の死去に伴い19日に告示され、11年ぶりに、討論会に参加した2人による一騎打ちの選挙戦となった。町の有権者数は、18日時点で1万980人で、投票は3月24日に行われ、即日開票される。

(さくらんぼテレビ)

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