東京都千代田区に本社を置く総合スーパーの「イトーヨーカドー」が北海道から撤退。

一部の店舗は関東地方などで人気の神奈川県創業「ロピア」が引き継ぎ、北海道進出の足掛かりにする。

スーパー『ダイイチ』 札幌圏相次いで出店

札幌市東区のアリオ札幌に出店するのは、帯広市発のスーパー「ダイイチ」だ。札幌市に出店して2024年で20年になる。

2004年に札幌市西区八軒に出店後も白石区、西区発寒、清田区、恵庭市、豊平区平岸と札幌圏に相次いで出店。

さらに2024年、千歳市にも進出することを発表した。

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スーパー激戦区の札幌で出店を続ける「ダイイチ」の魅力とは?

人気の理由を探るためやってきたのは「ダイイチ平岸店」。

なぜ平岸店にやってきたのかというと、近隣は北海道内のスーパーチェーンや全国の大手チェーンが密集している激戦区だからだ。

選ばれる理由1―価格だけじゃない!品質へのこだわり

買い物中のお客さんに話を聞いてみた。すると皆さん、鮮度と素材の良さを口にしていた。

Qダイイチが大切にしている、こだわっていることは?
「コストをかけてでもいいものを提供したい」(ダイイチ平岸店 村下伸正店長)

ダイイチこだわりの品質、中でも代表的なものが…。

大人気のひき肉。冷凍の肉は使わず、生肉100%にこだわっているのだ。

Q生のひき肉にこだわる理由は?
「いいものをお客様に届けたいという気持ちは、創業時から変わりません」(村下店長)

今から65年前、「帯広フードセンター」の名で誕生したダイイチ。

開業当時の新聞広告だ。

見ていただきたいのがコチラ、「自由に手に取って選べます」「お勘定は一括清算で正確です」。

当時、対面販売が主流の中、買い物カゴに商品を入れて最後にレジで会計する今では当たり前のシステムを、北海道内で初めて導入したスーパーとして注目された。

選ばれる理由2―1日1000個売れる!名物おはぎ

ダイイチといえば「おはぎ」という方も多いのでは?

25年ほど前から販売を始めた十勝産小豆100%の「毎日手作りおはぎ」は、今ではダイイチの看板商品になった。

「店内で毎日、朝から作っています。平日で500個、多い時で1000個ぐらいが(作れる)限界です」(村下店長)

お客目線のサービスが充実

最近では見かけることも多くなった、ノントレーでの販売。ダイイチではいち早く取り入れていた。

「15年前ぐらいから始めています。トレーを捨てて帰るお客さんが非常に多かった」(村下店長)

他にもダイイチならではのサービスが…。

使う人の目線にたったサービスは、2023年11月にオープンした札幌市中央区のすすきの店でも。街のど真ん中に出店したダイイチの新たな挑戦が始まっている。

ズラリと並んだ総菜やお弁当。その数約250種類。

分厚い焼き魚に、焼き立てジューシーなお肉など、スーパーのクオリティーを超えたものばかりだ。

質&ボリューム!250種類の惣菜

開店から1時間ほどで売り場には続々と総菜やお弁当が並んでいく。

すすきの店では市内中心部ということで、総菜とお弁当に力を入れている。

「総菜やお弁当のほとんどを店内で調理しています」(ダイイチすすきの店 梅田圭佑店長)

札幌市のダイイチではお店で毎日、手作りしているのだ。

そのため厨房には約20人のスタッフがいるそう。

Q手作りにこだわる理由は?
「新鮮で美味しいものを食べてもらいたい」(梅田店長)

どんなものがオススメなのか。お客さんに聞いてみると、それぞれ推しの総菜やお弁当があった。

いろんな人に聞いてみたが「どれもクオリティーが高い!」「コスパがいい!」という声が多数。

そしてランキングは、1位にダイイチ名物のおはぎ、2位に東区の人気店「サウスヴィラ」監修のザンギ、3位がイカリングとやはり定番商品が人気だった。

ダイイチは2024年の秋ごろに千歳市に進出。2025年の3月にはアリオ札幌の食品売り場を引継ぐことを予定している。

これからますます激しくなる札幌市内のスーパーマーケット市場で、ダイイチはどのような展開をしていくのか注目だ。

北海道文化放送
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