歌声が響き渡る、神奈川県立こども医療センターの新生児病棟。
優しい歌声でピアノの弾き語りをする医師の姿がSNSで反響を呼んでいます。

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<どんなときも。>
♪旅立つ僕の為に ちかったあの夢は 古ぼけた教室の すみにおきざりのまま~


ピアノを弾いているのは、病院の医師です。

部屋には赤ちゃんを膝に置いたり、ミルクをあげたりしながら耳を傾ける人の姿が…。

音楽が流れるとマスク姿の母親は、体をゆっくり揺らしてリズムをとり、笑顔で腕の中にいる赤ちゃんを見つめます。

神奈川県立こども医療センターの新生児病棟では、毎週金曜日の午後、30分間だけ、ピアノ演奏を、医師や、病院スタッフ、赤ちゃんの母親などが行っています。
ピアノ演奏の動画が投稿されると話題を呼び、再生回数は590万回を突破。SNSでは…

SNSの声:
「心温まる30分の幸せなひととき」
「自然と涙が出てきました」

いったいなぜ、新生児病棟でこうした試みを始めたのでしょうか?

きっかけは2年ほど前、コロナ禍で面会に制限がある中、入院が続く赤ちゃんや、看病する家族のために何かできることがないかと始めたといいます。

病棟には予定日より早く生まれた赤ちゃんや病気を持つ赤ちゃんたちが入院。
日々、命と向き合っています。

神奈川県立こども医療センター新生児科部長 豊島勝昭さん:
医学では人の心までは救えない気がするんだけど、音楽の力って人の心を救ったり支えたりするんじゃないかなと思ってみんなでピアノを赤ちゃんたちのために弾いています。

ピアノ演奏は、いつしか新生児病棟にとって、かけがえのない時間となりました。

堀池亮介アナウンサー:
谷原さん、赤ちゃんにとっても、ご家族にとっても本当に心が温まる素敵な演奏でしたよね。

MC 谷原章介:
やっぱり音楽の力ですよね。録音されたものでも良いかもしれませんけども、人がその場でライブで弾く音楽がさらに力があると僕は思うんですよ。皆さんがこうやって心がひとつになる瞬間があるっていうことが、とても救いでもあると思いますし、まだ言葉が話せない赤ちゃんだからこそ、こういった音みたいな目に見えない力みたいなものが、すごく助けてくれるんじゃないのかなと思います。

堀池亮介アナウンサー:
そうですね、見ていてもジーンと心に響きました。
(めざまし8 3月7日放送)