アメリカのIT大手「Apple(アップル)」のEV(電気自動車)計画が幻に終わりそうだ。
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“電気自動車先進国”と呼ばれ、世界でシェアを拡大している中国を初め、アメリカではテスラが新型EVを2月に日本で初公開するなど、EV事業は競争が激化している。
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アメリカのブルームバーグ通信などによると、2月27日、アップルは約10年にわたり開発に取り組んできたとされる自動運転型のEV、いわゆる“アップルカー”の開発を中止する方針を固めたという。
EV市場に期待が持てなくなった
ベールに包まれたまま、開発にはこれまで数十億ドルを投じてきたとされるアップルカー。なぜ撤退となったのか、ITジャーナリストの三上さんはこう指摘する。
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三上洋氏:
アップルにとっては車の開発は荷が重かったということです。エンジンやギアなどの開発、電池、完全自動運転の技術。こういったものがうまく製品に落とし込めなかったんですね。もうひとつの理由は、EV市場全体の期待が持てなくなっていることがあります。
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また、電気自動車市場では、高い車両価格や充電インフラ不足などで、販売が伸び悩んでいることも要因の一つだという。
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アップルの撤退報道に対し、テスラを率いるイーロン・マスク氏は、労をねぎらうかのように敬礼とたばこの絵文字を投稿した。
従業員は生成AI・人工知能部門へ
そして、プロジェクトに携わっていた約2000人の従業員の多くが移るとされているのが、今急成長している生成AI・人工知能に関する部門だ。その狙いについて専門家は…。
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三上洋氏:
生成AIなどの人工知能の分野では、アップルは遅れているんですね。AIの開発、そして投資が必要になります。戦略的に車ではなくてAIの方に注力をして、今後のITビジネスの覇権を取り戻そうとしている。
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2月2日にアメリカで販売を開始した、ゴーグル型の新端末「Vision Pro(ビジョン・プロ)」。こうしたものに生成AIなどを導入し、巻き返しを図るのではないかという。
(「イット!」2月29日放送より)