大阪万博の会場建設費が、当初の約2倍となる2350億円まで膨らんでいる。そんな中、若手建築家が設計する2億円のデザイナーズトイレが、40カ所の公衆トイレのうち8カ所に設置されるという。この“2億円トイレ”を巡って、街からは賛否の声が上がっている。

「単価は通常の公共トイレと変わらない」と吉村知事

今、物議を醸している“2億円トイレ”。2025年に開催される大阪・関西万博では、40カ所の公衆トイレのうち8カ所に、若手建築家が設計するデザイナーズトイレが設置されるという。

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このうち、便器の数が50~60個からなる大規模トイレが2カ所あり、その設備費用がそれぞれ約2億円だという。会場建設費が当初の約2倍となる2350億円まで膨らみ、批判を浴びる中で浮上した2億円トイレ。

大阪府の吉村知事の20日の会見でも、質問が飛んだ。

大阪府・吉村洋文知事:
建築家が万博会場で、新しい建築技術や建築価値観をトイレに魂も吹き込んで、単価で言うと通常の公共のトイレと変わらない。

街からは賛否の声が上がっている。

「『トイレの博物館』として見に行くならお金かけるべきだけど、トイレにわざわざお金をかける意味がわからない」

「行ってみたい!トイレを見に、2億円のトイレを」

馳知事は万博開催に賛成の立場を強調

一方、万博をめぐってはこの県も…。

石川県・馳浩知事:
私は関西万博はやるべきだと、終始一貫して思っております。

万博の開催に賛成の立場を強調したのは、能登半島地震で被害を受けた石川県の馳浩知事。復興優先のため、中止や延期を求める声も上がる中、石川県は2024年度当初予算案に、万博関連で国際文化交流を進める事業費として1000万円を計上していたことがわかった。

馳知事は、大阪万博の旗振り役である日本維新の会の顧問を務めている。

石川県・馳浩知事:
馬場代表、松井前代表、吉村大阪府知事、橋下徹氏と古い友人でございます。私は意思決定に参加しない顧問という立場でありますので、ご理解いただければと思います。

万博をめぐって渦巻く様々な疑問や不安。開催に向けては、それらの解消が求められる。
(「イット!」2月20日放送より)

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