富士山麓でクマの出没が相次ぎ、河口湖近くの山林では成獣とみられる個体が目撃された。以前から住み着いていた可能性もあり、観光客などに不安の声が広がっている。専門家はクマの生息域の拡大が背景にあるとして、富士登山の際にも注意を促している。
各地で出没が相次ぐクマ…富士山の麓でも
連日、クマの出没が止まらない。
6月30日、クマに男性が襲われた栃木県那須塩原市では道路を歩くクマが目撃された。
クマは山開きに沸く、“富士山麓の町”でも・・・

広瀬修一キャスター:
河口湖が見えます。周囲には民家もあって、この場所から山の方向へ20メートルほど進んだ先、その奥はすっかり山になるんですが、その場所できのう午後1時頃にクマが発見されたということです
30日、山梨県・富士河口湖町の山林でシカ用のわなの確認に向かっていた猟友会の男性がクマを目撃。

体長約1メートルで成獣とみられている。
クマが目撃された山林はこの男性の住宅から約100メートル離れた場所だった。
近隣住民:
あっ本当ですか。去年くらいから目撃が多いので今なるべく山に入らないようにして。
地元の猟友会に話を聞くと目撃されたのは、このあたりの山林に居着いたクマではないかという。

地元猟友会のメンバー:
もしかしたら去年ぐらいからいついているクマが1頭いて、その個体と同じではないかと感じている。今のところは人に対して警戒心がある個体だと思う。やはり何度か人に馴れてしまったら もしかしたらということはあるなと・・・。
富士山と湖の眺望を求めて、日頃から多くの人が訪れる富士河口湖町。
クマの目撃に観光客からは不安の声が上がった。
観光客:
まさか河口湖(の近くで)出ると思わなかった。気をつけます。怖い。
観光客:
めちゃめちゃびっくり。急に自転車をこいでいて(クマが)現れたらパニックになる。
さらに富士河口湖町以外でも富士山の周辺ではクマの目撃が相次いでいる。
富士山の麓に広がる静岡県・裾野市では5月、クマが7日連続で目撃された。

観光客が撮影した動画には…『(女性)ほら電話して!(男性)やばいよ、こっち来て(車が)傷つけられるわ』
この地域に現れるクマは富士山周辺に生息する“富士地域個体群”と呼ばれている。

ほかの地域から道路などで分断されて生息域が狭くなっていることから、静岡県レッドデータブックでは「絶滅のおそれのある地域個体群」に区分されている。
絶滅の恐れがあるとされる中でなぜ出没が相次いでいるのだろうか?
クマに変化か…専門家「生息域が拡大」
専門家はクマに変化が生まれている可能性を指摘する。

岩手大学・山内貴義准教授:
もともと奥山にはたくさん生息している。なので富士山周辺でも(クマが)出てくる事例は前もあったが 今年はかなり多いという印象がある。クマの生息域自体がかなり広くなって、自分の生活圏の一部にしてしまっているような個体が増えているのが原因だと思う。
さらに専門家は、富士山に登る際にもクマに遭遇する可能性があり注意が必要だという。

岩手大学・山内貴義准教授:
富士山の山の上の方に行けば森林がないのでクマは出ないが、途中のアクセスするところで見通しが悪いところだとクマが出る可能性は十分考えられる。音の鳴るようなものを持って行ったり、クマスプレーをきちんと携帯して入山した方がいいと思う。
(「イット!」7月1日放送より)

