パキスタンで8日に行われた国民議会選挙は、与野党双方が勝利宣言する事態となっていて混乱が広がっている。

現地の選挙管理委員会によると、日本時間の11日正午時点で、小選挙区の266議席のうち、元首相のカーン氏が設立した最大野党パキスタン正義運動が支援する候補が大半を占める無所属が101議席を、与党イスラム教徒連盟シャリフ派が74議席を獲得している。

元首相のカーン氏は汚職などの罪で収監中で、今回の選挙では立候補が禁じられたほか、政党としての参加も認められず、公認候補が無所属として闘うなど選挙運動を著しく制限されたが、事前の劣勢との予想を覆し躍進している。

この結果を受け、双方ともに勝利を宣言する異例の事態となっていて、どちらが新政権を主導して誰が首相として国の舵取りを担うのか見通せない状況となっていて、混乱が広がっている。