7割が「夏休み計画に影響」

花火大会に旅行、プールなど、わくわくする夏休み。
しかし、2020年は新型コロナウイルスの影響を大きく受けることになった。

明治安田生命保険の調査
明治安田生命保険の調査
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明治安田生命保険の調査によると、夏休みの計画に影響が「ある」と回答した人が約7割にのぼった(70.2%)。

そのうち48.3%が「予定が決められない」としている。

また、旅行の計画を中止する人は、国内・国外でそれぞれ2割以上いて、理想どおりの夏休みとはいかないとみられる。

それにともない、2020年は夏休みに使う金額を2019年よりも「減らす予定」と回答した人が約半数となり(45.6%)、5年前に最高の9万円近くを記録したが、2020年は調査開始以来最低の6万5,157円となった。

この状況についてを街で話を聞いてみると・・・

働く人のホンネ

ソフト開発(50代):
わたしは田舎が青森。夏休みで田舎に帰ることはやめようと。家族3人の交通費と途中からレンタカーを借りるので簡単に20万円くらいいく。

ーー浮いたお金の使い道は?

ソフト開発(50代):
住宅ローンか、家の中のコンロとか、いろんなものが古くなっているので、テレビやトイレもそろそろかえたい。温水洗浄トイレにしたい。

事務職(50代):
母親が秋田に1人で住んでいるが、秋田に行くのはやめにした。

ーー秋田に帰省するのにどれくらいかかる?

事務職(50代):
わたし1人で4万円くらい。

ーー浮いたお金はどうする?

事務職(50代):
焼き肉ですかね。普段は1人5,000円くらいを、1人2万円とかに。

運輸関係(50代):
全く予定は立てていない。この状況では、旅行のプランはちょっと立てられない。

公務員(50代):
今年もロンドンに行こうと思っていたんですけど、1年前くらいから計画は立てていたんですけど、とても行けないなと思って。

ーー何日間行く予定だった?

公務員(50代):
9日間くらいで30万~40万円くらい。いっそのこと洗濯機とかかえようかなとか。家にいる時間が長いから、家を住みよくしようかな。

(イメージ)
(イメージ)

ーー例年なら夏休みに何をしていた?

中学2年生:
青森の祖父の家に帰っていた。

福祉関係(40代):
交通費は、1人3万円だと合計15万円とかそれくらい。

ーー浮いたお金の使い道は?

福祉関係(40代):
外に出られなくなったり、学校が休みになったときのことを考えて、家のこととか、環境を整えたりとか。リモートがまた始まると思うので、子どものその環境を整えてあげたい。

ーー買ってほしいものは?

中学2年生:
あんまりないけど、漫画とか。

この夏は地元に密着した「ローカルツーリズム」

三田友梨佳キャスター:
このニュースについてはコミュニティデザイナーで街づくりが専門のstudio-L代表・山崎亮さんに伺います。夏休みの過ごし方について様々な声が聞かれましたが、どうご覧になりますか?

コミュニティデザイナー・山崎亮氏:
この夏はローカルツーリズムといいますか、あまり遠出をせずに身近なところで楽しむということが主流になるのかなという気がしました。コロナの影響で旅行や帰省を止めたという方も多かったと思います。
実は多くの方が夏休みになったら遠くに出かけて楽しまなきゃいけないと知らず知らずのうちに思い込んでいたのかもしれないという風に感じました。

三田友梨佳キャスター:
確かに休みが取れたら遠出したいと思う方も多いと思いますが、ローカルツーリズムの魅力はどんなところなのでしょうか?

コミュニティデザイナー・山崎亮氏:
非日常は身近にも」と考えてまして、遠くに出かけることだけが非日常を楽しむということではないと思っています。我々が街づくりで地域に入るときまずやるのは、フィールドワークと呼ばれる町歩き。
最初のうちは地域の方に案内してもらいながら我々専門家が外からの目線でいろいろ見ている。
地域の方にお話しいただくが、徐々に外から来た人が新鮮な目で面白いところを発見して地域の人が「あーそうか」と気付くことがあります。

三田友梨佳キャスター:
逆に地域の人が身近なところにある魅力を知るためにはどんなことをすれば良いのでしょうか?

コミュニティデザイナー・山崎亮氏:
まさに、外から来た人の視点になりきってみるところが大事だと思います。10年ほど前から私も息子と地元・芦屋の周りを外から来た人のようにして歩くということをやっています。通勤や通学のルートをあえて外れて少し遠回りして歩くだけでも驚くような発見があります。風景が少し違って見えることがあります。
街づくりでよくやるフィールドワーク的な視点で地域をめぐってみると結構新鮮なものが見付かるという気がします。

三田友梨佳キャスター:
確かに地元には行こうと思えばいつでも行かれると思ってなかなか行く機会のなかった場所や、当たり前過ぎて気付かなかった魅力などもたくさんあるんでしょうね。
最近は「マイクロツーリズム」という言葉も話題ですが、さらに地元に密着したローカルツーリズムを3密を避けながら楽しんでみるのもいいかもしれません。

(「Live News α」7月21日放送分)