中国など東アジアの国と地域では2月10日が旧正月の「春節」でその前後で大型連休に。大分県内での影響などを取材した。
「春節」に期待高まる観光地・湯布院
コロナ禍が明け、連日多くの外国人観光客が訪れているという観光地湯布院。
春節シーズンにも期待が高まっている。
由布市湯布院町の湯の坪街道では7日、多くのインバウンド客の姿が見られた。
去年8月オープンのドライフルーツ専門店は春節シーズンの営業は初めてで、賑わいぶりに期待を寄せている。
2月は閑散期…春節の予約ありがたい
一方、取材したこちらのホテルでは去年秋から年末にかけて海外からの宿泊者数がコロナ禍前の2倍近くになり、春節シーズンも韓国や台湾などからの予約が好調だという。
ゆふいん山水館の小野良輔副支配人は「2月は観光業においては閑散期の時期だと言われる。その時期にちょうど春節が当たって海外の人から多くの予約を頂けるのは大変ありがたい」
進撃の巨人“聖地”国内1位に
こうした中、大手旅行予約サイトの調査で、アジア太平洋地域の旅行客が注目する旅行先として大分県の日田市が国内1位に選ばれた。
日田市出身の諫山創さん原作の人気漫画「進撃の巨人」の“聖地”として観光PRをしていることなどがインバウンド客にも支持されているそうだ。
進撃の巨人 in HITAミュージアムの森繁基さんは「これからそこに行きたいという期待感のランキングみたいなので、ますますこれからアジア・太平洋地域の客が多く見えるのではないかと期待している」と話す。
中国からの観光客は戻らず…
一方、中国人観光客に案内などを行う大分市の旅行会社、中和国際の辛樹玲さんはこう話す。
「ことしは1件も受け入れがない。コロナ前は、旧正月の時はすごく忙しかった。休みもなく」

コロナ禍以降も大分を訪れる中国からの観光客は戻らず仕事が全くないため、大阪で観光案内などの仕事を手伝っているそうだ。
回復しない理由とは…
「日本の処理水の放出問題。ことし1番大きな影響。食べ物を心配している人が多い」(中和国際 辛樹玲さん)
先が見えない状況だと話すが「大分を訪れてもらえるよう魅力を発信し続けたい」という。
観光関係者から期待と心配が聞かれることしの春節シーズン。インバウンド客の動向が注目される。
(テレビ大分)