まるで竜の頭のような形をした「泉龍木(せんりゅうぼく)」で人気を集める茨城県日立市の「泉神社」。

泉神社の泉龍木
泉神社の泉龍木
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「辰年」の今年、最強開運神社として様々なメディアで紹介され、参拝者が例年の約5倍に増えたといいます。

参拝者:
合格祈願に来て、今年辰年ってこともあるんで。この木を見られたらいいなと思ってきました。

しかし、人気が高まる中で観光客による“ある行為”が問題に…。

看板を設置してまで呼びかけていたのは、「泉の中へ賽銭投入禁止」です。

さらに、公式X(旧ツイッター)にも「泉にお賽銭を投げ入れないでください」と投稿しました。

投げ込まれたさい銭で“水質悪化”

「さい銭投入禁止」の看板が設置されたのは、神社の脇にある泉。清水が湧き、写真映えスポットとしてもSNSなどで話題の場所です。

その澄み渡る水の中を見ると、丸く光る無数の硬貨が確認できます。

澄み渡る水の底にはいくつもの硬貨が
澄み渡る水の底にはいくつもの硬貨が

参拝者の増加と共に、泉へのさい銭の投げ入れも増加。その結果、“ある問題”が発生しました。

泉神社 大塚祐慶宮司:
(投げ入れられた硬貨によって)水質が一気に下がってしまう。あるいはこれだけ美しい泉が景観を損ねてしまうようなこと、環境が一番破壊されているということがですね。非常に悲しい思いは、強くありました。

この泉は、紀元前からの歴史を持つとされる「泉神社」の名前の由来にもなっていて、水質は「平成の名水百選」に選ばれるほどの美しさを誇っています。

そんな泉が、さい銭の投げ入れによって、水質が低下する恐れがあるというのです。

泉は透き通っており底が見えるため、一見浅く見えますが、実は深い場所で約2m。投げ入れられた異物の回収は困難だといいます。

泉に向かって硬貨らしきものを投げ込む人
泉に向かって硬貨らしきものを投げ込む人

しかし、めざまし8の取材中にも、参道から泉へ硬貨らしきものを投げ込む多くの人の姿が…。

泉神社 大塚祐慶宮司:
投げることで運気が上がることもございませんし、そういった“まじない”、あるいは神事もございません。環境の破壊、こういったことが神様に対して失礼なことになるかと思いますので、ぜひ皆さん、泉へのさい銭の投げ入れはやめていただきたいと深く思っております。
(「めざまし8」2月2日放送)