自民党・安倍派の政治資金パーティーをめぐり、政治資金規正法違反の罪で略式起訴された谷川弥一衆院議員(82)が議員辞職願を提出し、24日に議長に許可された。
22日に地元・長崎県大村市で記者会見に臨んだ谷川議員は、直近5年間以前のキックバックや“派閥のノルマ”などについても語った。

「私が悪いんです」と繰り返し…

ーー不記載の理由が言えないのは関係者がいるからか。なぜか
理由はですね、迷惑かかる人があるんで、言わない。私の責任において、全て罪を負ってるんですから、それ以上私の口から色々言うつもりは全くありません。私が悪いんです。

ーー今日は説明する意思は元々なかったのか
色々あってですね、とにかく長崎が抱えた問題はあなたが想像するより大きいんです。それがマイナスになることは一切言わないって僕は言ってるんです。それ以上質問しても一緒です。それに尽きるんです。

辞職願を提出した谷川弥一衆院議員
辞職願を提出した谷川弥一衆院議員
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ーー起訴事実では直近5年だが、それ以前のキックバックは
政治活動費に使った、と言いました。

ーーいつからか
10年分あったそうです。検察庁の人から聞きました。しかし、それは使っているんです。

ーー直近5年分の約4300万は
5年分はですね、とにかく色々調べてみます。

「大臣にはなれない」「力をつける必要ない」以降は金に手を付けず

ーー5年分は使っていない? どこかにしまったり、口座にあるのか
もう1回整理してみますと、検察の調べ中に言ったのは…過去にね、2回失敗してるんですよ。1回目は副大臣のときに就任記者会見で「この世の中で一番の悲劇は、小学生、中学生、子供が自殺することだ。これはぜひ俺が副大臣として止めたい」と。谷川プランを作って残してきたんです。それについてはもう言いません、どんなのを残したか。

ただ一つだけはっきり言えることは、どうしても止めたい、止めるためにはやっぱり学校に1人、腕っぷしの強い先生がおった方がいいと。武道の経験ある人が。この人が怖いから、あの人をいじめたらいかんよ、という働きをしたいと言ったら「暴力容認副大臣」と新聞に書きたてられてね、えらいことになったことあるんですよ。

辞職願を提出した谷川弥一衆院議員
辞職願を提出した谷川弥一衆院議員

暴力容認副大臣、私はそうではないんです。「自殺者を止めたい」と言ったんです。自分の副大臣の力で止めたいと。そのためには、一つはその人に寄り添っていく人がいること。家庭に1人、それから友達に1人、学校に1人、何としてもすぐ家庭に通告するシステムを作ると。いじめがあったときに。最後に「学校に腕っぷしの強い人を置いて」と言ったのが、何であんなに書き立てられたかわからないけど、そのときに「谷川は答弁が下手で、危ない」というふうになったんです、中でね。

辞職願を提出した谷川弥一衆院議員
辞職願を提出した谷川弥一衆院議員

次に、いつだったわからんけど、般若心経事件というのがあったんですよ。もう本当は言いたくないんだけど「俺、博打のことはあんまり知らないから、党代表で質問してくれ」と言うんだよね、委員会で俺にね。そのときに「俺は知らないから、党で協議した議事録を頂戴」と言ったら、私のところに持ってきました、「質問してくれ」という方が。ずっと見たらグダグダ書いてるから整理したの。そしたら30分の持ち時間が15分で終わったのよ。残った15分を党の代表にやってるから「余らしたらいけない」との意識があったので、IR(統合型リゾート)で一番の問題は依存症だな、やっぱりギャンブル依存症について強くならないといけないと、般若心経を言ったんですよ。

会見する谷川弥一衆院議員
会見する谷川弥一衆院議員

僕がミスだったのは、般若心経は「色即是空空即是色」と言うが、「あなたが持ってる地位、名誉、財産はあっという間になくなるよ」というのが色即是空。空即是色は「誰からも相手されない、金もない、名誉もない、というけど、本気で欲しがったら、あっという間に手に入れるよ」という意味。それを細かく言えばよかったんだけど、言わなかったの。そしたら「お経を読んだ」とバーっと書かれた、新聞に。委員会でお経を読んだと。そういうことがあって、いよいよ谷川は「大臣に向かない」と。そういうことがあってね「なれないのかな」と思ったんでね、やめたんだよね。「もう力をつける必要ないじゃない、やめよう」と。だから大体そんな感じだけど、残ってるのは5年分しかありません。その前はない。残念ながら。

谷川弥一衆院議員
谷川弥一衆院議員

ーー5年分は
適切な処理をしないといけないから今、公認会計士に任せてます。適切な処置がされると思います。

ーー政治活動の中でお金を使うというのは、大臣になるためなのか
力をつけようと思ったんです。そこが僕の最大の欠点。力をとは何かというと、論客になること。国防について、財政再建についてどれだけでも論議を張れること。だから僕は5時間かけて毎日勉強したんだから。家に来てもらえばわかりますよ。山ほど積んでますから、本棚に。それから次は、金を集める力だろうと。そこは俺が悪かったんだけど、金を集める力がないと駄目だと思った。

派閥のノルマは「1期50万円」

ーー金の集め方として、建設会社の力が大きかったのか
会社の人たちにお願いしないなら、集める力はない。と言ったんですよ。半分ぐらいは会社の関係として、あと半分が自分のずっと付き合ってきた友達。だから私はね、悪いけどある種、金が集まってるシステムができていた。検察庁の資料によると、10年前ぐらいですよ。それまでの間がね。そのときに作ってそのまま。あとは見たこともないんだよ、そのシステムがずっと動いてて自動で。

会見の冒頭、陳謝する谷川弥一衆院議員
会見の冒頭、陳謝する谷川弥一衆院議員

ーー自身の政治活動、今後は
許される範囲で、法的に許される範囲で今、何を、とは決めてませんよ。許される範囲で、やれる範囲でやろうと思ってるんですって言ってるんです。

ーー谷川議員も大臣を目指し頑張り出したのは、いつごろからなのか
はっきり覚えてないんです。ただ資料によると、10年前からあると言われてるんです。いつだったか、はっきり覚えてません。ただ、5年以上前であることは事実です。

ーー大臣になるためのノルマは派閥内で決められていたのか
1期50万ですよ。2期だったら100万…がノルマ。

ーー大臣のノルマは
派閥のことだから。あなたが調べて。

会見する谷川弥一衆院議員
会見する谷川弥一衆院議員

ーー論客になるための勉強もしてきたが、自身としては両方頑張ってきたつもりではあったが、金のことだけ取りざたされたという風に思っているのか。お金の方にだけ力がいってしまったと思っているのか
それはあなたが判断してください。私が日頃の政治活動でどういう男だったか、あなたが調べてください。私の口から「私は論客だ」と言うわけにいきません。

会見で派閥のノルマなどについて語った谷川議員は、さらに派閥についての思いや、やり残したことについて語った。

派閥から「大事にされてないんだよ」 “頭悪いね”発言の谷川弥一議員が会見 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件受け辞職願

(テレビ長崎)

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