自民党・安倍派の政治資金パーティーをめぐり、政治資金規正法違反の罪で略式起訴された谷川弥一衆院議員(82)が議員辞職願を提出し、24日に議長に許可された。22日に地元・長崎県大村市で記者会見に臨み陳謝した。
谷川議員は2022年までの5年間で、派閥の政治資金パーティーの販売ノルマを超えて集めた収入、約4300万円を収支報告書に記載していなかったという。
不記載は派閥の指示だったのかについては回答を拒否した。受け取った金は、会合や飲食などの「政治活動」に充てたという。
「収支報告書への不記載」を認める

谷川議員:
このような事態に至ったことについて、自身の認識の甘さがあったと深く反省しております。これまで私を応援してくださった支援者の皆様、また、全ての国民の皆様に対して、この場を借りて深くお詫び申し上げます。
今日の1時に衆議院議院に辞職願を出してきました。そういう意味で、議員を辞職するに至ったわけです。お詫び申し上げます。
ーー略式起訴の「収支報告書の未記載」については認めているのか
認めています。
ーーどうして不記載が? 指示があったか
あえて言うなら、もう全て私の認識の甘さです。

ーー自身の判断で不記載にしたのか
とにかく結果としては、全て私の責任です。
ーー派閥から指示はあったのか
今からですね、長崎県が抱えた課題について、色々残った国会の先生方が陳情、その他政治活動していきますので、それにマイナスになる可能性があることは一切答えません。とにかく私が悪かったんです。すいません。
ーー今回の容疑は2022年までの5年間、それ以前の収支報告書への記載等は、どのようにしていたのか
一部あったと思います。
ーーそれはいつぐらいからか
よくわかりません。
ーー金額は
だからよくわかりません。
受け取った金の使い道は
ーー約4300万の使い道は
政治活動費です。いろんなことをやってきました。
ーーこの5年間か
ずっとね、ずっと20年間いろんなことやってきた。詳細については私の口からは言えませんので、皆さん方が調べてもらえば、大体わかります。

ーー立件を受け支援者に対しては
本当に申し訳ないと思っております。
ーー4000万超のキックバックを受け裏金として受け取っていた
申し訳ありません。全て政治活動費に使って、個人的に使った記憶はありません。それでも申し訳ありません。
ーー具体的には
色んな政治活動費です。
「頭悪いね」の真意を問いただされると…

ーー2023年12月に長崎市で会見した際、「頭悪いね」との発言について
深くお詫び申し上げます。すみませんでした。
ーー意図は
申し訳ありません。配慮が足りませんでした。すいません。
ーー有権者への発言とも捉えかねない
撤回します。すいません。
今後についてはどう考える
ーー今後の活動についてどう考えるか
選挙はできませんから、法律に則って、許せる範囲内のことはやっていこうと思っております。
ーー辞職した場合の長崎3区の補選についてどのように関わるのか
選挙活動ができませんので、その件についても関わることができません。
“裏金”について多くを語らず

ーー裏金の総額は
よくわかりません。
ーー自分で調べなかったのか
4千3百何十万ですよ、起訴された金額は多分ね、多分。それ以上のことはよくわかりません。
ーー具体的にどんな政治活動に使ったのか
相手がおることですから、いろいろです。
ーーいろいろの一端を説明しないと、有権者に失礼では
しょうがないですね、失礼と思ったら思ってください。色々あって、それなりの仕事をしてきたつもりです。
ーー違法性の認識は
それも含めて、きょうは答えるつもりはありません。全て私が悪いんです。

ーーパーティー券の販売額が派閥の中でも高額だった理由は
理由はですね、ある人が派閥を出ていったときに「何で出るんですか、一緒に今までやってきたんじゃないんですか」って止めにいったら、「大臣のノルマがトップはきつい」と言われたんですね。
私は力をつけたかった。長崎県が抱えた課題を色々処理していきたかった。それなら、大臣並みのお金を集めてやろうと思います、と。ここが私の至らなかったところですが、金を集める力としっかり勉強して堂々と論陣を張れることは、政治家にとって偉くなるのに必要なことだと思ってたんです。それ以上はお答えできません。勘違いしていました。
ーーパーティー券の販売は、自身が創業した建設会社の取引先など通じて行ったのか
会社がなかったら集めることはできなかったでしょうね。それはそうだと思います。
長崎3区の補欠選挙、関与は「思いはあっても…」
ーー補選について候補者は
政治活動ができないんだから、一切のことは言えないと思います。残った人たちで考えて、私がやってきたことを引き継いでもらえればそれ以外に私に言うことはないですね。
ーーこの人にという候補者は
いるわけではありません。資格もありません。
ーー関与するつもりは
ありません。あってもできないですよ。思いはあってもできない。
「私が悪い」と繰り返した谷川議員。続いて直近5年間以前のキックバックや“派閥のノルマ”などについても語った。
派閥のノルマは「1期50万円」 辞職願提出の谷川弥一議員が会見「金を集める力がないと駄目だと思った」
(テレビ長崎)