石川・輪島市の保育園では園児の受け入れが再開し、珠洲市の中学校では2週間遅れの始業式が行われました。
この記事の画像(15枚)生活が徐々に改善されていく一方で、今深刻なのは、復旧が思うように進まない「断水」です。
水道のない生活…七尾市の現状は?
22日、七尾市の給水所では、午前10時前から多くの人が給水に訪れていました。
七尾市などで続く大規模な断水について、石川県は21日、水道仮復旧の見込みを発表。
七尾市の市街地などでは、4月以降にならないと「断水」が解消されない見込みです。
七尾市民は、いつまで水道のない生活を強いられるのでしょうか?
給水所でめざまし8が出会ったのは、3人のお子さんを持つ廣地さん。
ご自宅に取材に伺いました。
めざまし8スタッフ:
失礼します。
――断水で困っていることは?
廣地結花さん(43):
トイレは今、ゴミ袋を2枚かけて、ペットシーツ。
(トイレ)したら、ゴミ袋2枚かけてるので、1枚を外してしばって(捨てる)。
廣地結花さん(43):
(トイレしたら)全員(分)、私がやるんです…。
3人の子どもを抱え、ただでさえ大変な子育て。そのうえ、4月まで続く断水に…。
廣地結花さん(43):
自宅で生活するのは無理なのかなって思い始めました。
本当に4月なんだったら考えます。避難とか。そのうちメンタルがやられそうで…。
トイレの片付けと水くみ、洗濯しに行く、お風呂に入りに行くで一日終わるので、何にもないじゃないですか。仕事もないし。
「断水」の影響が大きい飲食店や美容院は?
ちゃか寿し店主 谷内坂博さん(51):
自分の家は井戸水なんで、くんできて少しはできるんですけど、少ししか運んでくれないんでね。
すし店を営む谷内坂さんは、断水が長引くことについて不安を抱えています。
ちゃか寿し店主 谷内坂博さん(51):
あと3カ月ほどあるんで、どうしたもんかと…。先が不安です。4月って聞いてるんで、それ以降は考えられないです。
後藤さんは、洗髪に水が欠かせない美容師です。
イコマ美容室店主 後藤町子さん(69):
しょっちゅうこうして(蛇口をひねって)みて。出るわけないよね、うちだけ。
――何日かに一回確認する?
イコマ美容室店主 後藤町子さん(69):
毎日確認してます。みんな状況わかってるから切るだけって言って、来てくださればどれだけでもできるんですけど、難しいですね。
――この先の営業はどうする?
イコマ美容室店主 後藤町子さん(69):
ある程度歳はいってるけど、手が動く間は…。
断水解消を待つしかないという声の一方で、長引く断水は死活問題だと話す人もいます。
川端鮮魚店 店主:
3カ月どうして暮らしていこうかと思うと気が遠くなる…。
――(断水解消が)4月以降というのは?
川端鮮魚店 店主:
ないです。ありえないです。市長さんとかに頑張ってもらわないと、一日でも早く、そうしないと生活できません。こっちのほうが先に倒れちゃいます。
そんななか、市街地で井戸水をくんでいる親子がいました。
七尾市民 父:
ありがたいですね。
七尾市民 娘:
(水をくむのは)前まではなかったけど、やってみたら楽しかった。
近隣住民が水をくみに来ているのは、七尾市内のうどん店。
この店は、検査を受けた安全な井戸水を使って営業を続けています。
価格は被災前よりも安く販売しています。その思いをうどん店の店主に聞きました。
百万石うどん角屋店主 榊原育子さん(54):
水道がみなさんのところに来たとしても、本当の意味で…、普通の生活に戻るのは…、
今みんなお仕事がなくてっていう方もいらっしゃるし、(営業)できるっていうことは、
時々外食しようとか思ってもすごく高価だったりすると、みなさんつまってくると思うんです。
これでずっと、本当の復旧するまでっていうことは自分でも怖いので言えないんですけど、できるだけそうしたいと思ってます。そのくらいしかできないので…。
(「めざまし8」1月23日放送より)