皇居・宮殿で催される新春の恒例行事「歌会始の儀」。自身の内面の葛藤と恋心をうたった新潟県内の高校2年生の作品が読み上げられた。最年少の入選者となった女子高校生が作品の背景や披露されたときの思いを語った。

「誇らしい」高校2年生の作品が入選

1月19日に皇居で行われた歌会始の儀。

歌会始の儀
歌会始の儀
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2024年のお題は「和」で、国内・国外から約1万5000首の応募があった。

入選した10首のうち、最年少が東京学館新潟高校2年・神田日陽里さんだ。

東京学館新潟高校2年 神田日陽里さん
東京学館新潟高校2年 神田日陽里さん

披露されている時の心境について、神田さんは「松の間で披露されているときは本当にガクガクしながら。でも誇らしく、すごくうれしかった」と振り返った。

天皇皇后両陛下の前で披露された短歌がこちら。

〈神田さんの作品〉
「それいいね」付和雷同の私でもこの恋だけは自己主張する

神田さんの作品
神田さんの作品

「付和雷同」は、自分の考えがなく、周りの意見にむやみに同調することを意味する四字熟語だ。

神田さんはこの短歌を作った背景について「私自身、同調してしまうことが欠点というか、やめたいことだった」と話していた。

19日に初めて公になった短歌は、自身の内面の葛藤と恋心を重ねた瑞々しい作品だった。

両陛下と「短歌で気持ちつながった」

歌会始の儀を終えた神田さんは「天皇皇后両陛下が身近に感じられたと言ってはダメですが、短歌で気持ちがつながったような感じがしてすごくよかった」とうれしそうに話した。

両陛下からは、能登半島地震の影響について聞かれ、「被害にあった友人も学校に通えている」と伝えたという神田さん。

両陛下からは「『よかったですね』という言葉をいただいた。すごく優しい方だなと話していて感じた」と話した。

東京学館新潟高校からの入選は、2年ぶり8人目。

今後も短歌を学んでいく神田さんにとって、歌会始の儀は忘れられない経験になったようだ。

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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