断水でいまだに入浴できない人が数多くいる能登半島地震の被災地。先の見えない避難生活を続ける被災者を支援するため自衛隊は入浴支援を始めた。久しぶりの“お風呂”に涙する人の姿も見られたという。

被災地に「入浴施設」を開設

自衛隊の「入浴施設」を利用する被災者
自衛隊の「入浴施設」を利用する被災者
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テントの中に続々と入る人たち。能登半島地震の多くの被災者にとって久しぶりのお風呂だった。

被災地で入浴支援を開始(2024年1月9日~)
被災地で入浴支援を開始(2024年1月9日~)

佐賀・吉野ヶ里町の陸上自衛隊目達原駐屯地は、2024年1月5日、車両15台と隊員約30人を能登半島地震の被災地へ派遣。9日から能登町で入浴支援を始めた。

シャワー5本と浴槽1つを備えた入浴施設
シャワー5本と浴槽1つを備えた入浴施設

入浴施設には、シャワーが5本、浴槽が1つ。目達原駐屯地の部隊が設置した入浴施設は石川県能登町に3カ所で、これまでに約1万1000人が利用した。

久しぶりの“お風呂”に涙する人も

入浴施設の入り口
入浴施設の入り口

陸上自衛隊目達原駐屯地 高島伸治1等陸曹:
中には9日~10日間入っていなかったので涙する人もいた。助かる、ありがとう、と満足して入浴していた

先の見えない避難生活。厳しい環境の中の入浴は、被災者にとって心と体を温めるひと時となった。

陸上自衛隊目達原駐屯地 高島伸治1等陸曹:
まだまだ断水が続いていて、いまだに入浴できていない人も数多くいる。お湯をわかして体を拭いていると聞いている

「少しでも気持ちが穏やかに」

現地に入った自衛隊は、「想像以上の被害の大きさに驚いた。改めてしっかりとした支援をしないといけないと思った」と被災地の現状について語った。

陸上自衛隊目達原駐屯地 高島伸治1等陸曹:
少しでも気持ちが穏やかになってほしい。被災者のニーズがあるので、しっかりとした入浴支援を続けたい

(サガテレビ)

サガテレビ
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