「三山電車(さんざんでしゃ)」と呼ばれた山形交通三山線の木造車両を復活させようと、山形・西川町の有志などが取り組みを開始した。クラウドファンディングで修繕のための資金獲得を目指す。
三山線で活躍「後世に残したい」
西川町と町内の有志で作る「三山電車保存会」は1月16日に会見を開き、クラウドファンディングへの挑戦を発表した。850万円を目標額とし、諸経費を除いた700万円で大正時代に製造された木造電車を修繕する計画だ。

三山電車保存会・古澤勝廣会長:
大正時代の電車と木造という部分があり、どうしても直したい。後世に残したいというのが意気込み

西川町・菅野大志町長:
最後のチャンス。ここまで廃れていると最後のチャンスだと思って町の方も頑張るので、応援よろしくお願いします

「三山電車」は、1926年(大正15年)に開業した山形交通三山線の愛称。山形・寒河江市の羽前高松駅から西川町の間沢駅までの11.4kmを、1974年の全線廃止までつないでいた。
製造から100年 復活なるか
今回、修繕を目指す木造車両「モハ103」は開業時に3両導入された木造車両のうち、唯一残るもので、2026年で製造から100年を迎える。

町内の酒造会社の敷地内に静態保存されていたが、約10年前からほころびが目立つようになり、5年前には雪の重みで屋根が壊れるなどした。
三山電車保存会・古澤勝廣会長:
今回修理しないとなくなるのが目に見えているので、なんとか頑張りたいということでクラウドファンディングを始めた

国内に残るのはわずか数両とされる貴重な木造車両。クラウドファンディングの募集は2月いっぱいで、目標額に届かなかった場合は全額返金される。
修繕に成功した場合、町では道の駅などに移して公開することを検討しているという。
(さくらんぼテレビ)
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