能登半島地震被災地には 明るい兆しも見え始めています。
1月11日、 「めざまし8」が取材したのは、輪島市でベーカリー「くまのおうち」を営む、古川まゆみさん。

地震のあと、店の工場内は物が散乱し…奥にある大きな機械も倒れていました。

地震後の工場の様子
地震後の工場の様子
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パンを作れない状況で、古川さんは冷凍していたパンを被災者に無料配布。

くまのおうち 古川まゆみさん:
できるだけ皆さんのおなかがいっぱいになるように、少しずつですけど皆さんにパンをお配りしていました。

あえて下した「パンの販売再開」という決断

さらに、支援された水などを使って再びパンを作れるようになると…古川さんは、あえて “ある決断”をします。

くまのおうち 古川まゆみさん:
いつも通りのパンを作って、お金をもらうのが一番皆さまが喜んで、好きなだけ買っていかれるかなと思って、パンを販売の方向に向けさせてもらいました。

無料配布用の小さなパンではなく、一つ一つ手間をかけて作った普段通りのパンの販売を7日から再開。
そんな中、地震前からお店にパンを買いに来てくれていたお客さんが、店に入ってきました。

くまのおうち 古川まゆみさん:
心配しとったぁ…おうち大丈夫?

常連客:
ちょっとかたがった(傾いた)よ。戸が閉まらんようになったりね。
助かりました、本当に。おかげさまで、やっと生きとります。
どうもありがとう。

くまのおうち 古川まゆみさん:
ありがとう。ありがとうね。
ありがとう。よかった…
本当によかった…よかったです。
ありがとうございます。

――やっぱり、思うところありますか?
くまのおうち 古川まゆみさん:

やっぱり…。生きててよかったもん。ただそれだけ。
いろいろ亡くなった人はいっぱいいるけど、命だけあればきっとまた何かできると思う。
生きててよかった…本当に…。
(めざまし8 1月12日放送)

<フジネットワーク サザエさん募金>能登半島地震救援