12月21日、東京23区のごみ処理施設などを運営する組合から、「緊急事態です!粗大ごみがあふれています」と緊急声明が出されました。

東京二十三区清掃一部事務組合の声明
東京二十三区清掃一部事務組合の声明
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大掃除シーズンを控える年末に、突然の声明。
その理由は、11月18日に東京・江東区の粗大ごみ処理場で発生した、リチウムイオン電池が原因とみられる火災です。

この火災によって、粗大ごみを処理する施設が停止、現在は、2つある不燃ごみの処理施設の1つを使って対応しています。

しかし、この不燃ごみ処理施設も、ベッドやマットレス、自転車や家電製品など、連日運び込まれた粗大ごみで、6割から7割程度が埋まってきているといいます。

中防処理施設管理事務所 山根宏史 副所長:
どうしても搬入量に対して、処理量が、若干追いつかないような状況があって、非常に危機感を覚えているような状態になります。

周知進まず…大掃除シーズンに大打撃

火災による施設停止を受け、限界を迎えつつある23区の粗大ごみの受付。しかし、なかなか、周知が進まず、家庭からの粗大ごみは、出され続けているといいます。

――「出すの控えて」との呼びかけについて知っていましたか?
大田区民(20代):

あ、そうなんですか?知らなかったです!?

品川区民(20代):
え…、じゃあどうやって捨てるんですか?(来月末に)引っ越すので…どうやって捨てればいいんだろう。

年末の今、家庭ではどの程度、粗大ゴミがあるのか?めざまし8は、練馬区に住む斎藤さんの自宅を取材させてもらいました。

大掃除をしていると、早速捨てなくてはいけないものが…。

練馬区在住 斎藤さん(40代):
これがベビーベッドです。空気清浄機、これももう使ってないので捨てないといけないなぁ…。そば打ちセット、これも捨てたいんですよ。

クローゼットの中には、約7年使っていないベビーベッドや、数年は使っていない空気清浄機などが。さらに、粗大ごみは家の外にもありました。

庭にある倉庫にも捨てたい物が…
庭にある倉庫にも捨てたい物が…

練馬区在住 斎藤さん(40代):
クーラーボックス、子供用の椅子。もう中も結構布がカビてたりして、こういうのを捨てようかなと。あとここにあるコンロ。もう何年も使ってないコンロですね。もうだいぶサビとかもうアレなので。

物置の中には、使わなくなったキャンプ道具。さらに自転車も雨ざらしで放置されており、早めに処分したいといいますが…。

練馬区在住 斎藤さん(40代):
捨てたいけど、(処理場が)稼働していないのであれば…しょうがない。もうちょっと置いとこうかな…。今年は我慢するべきなのかなと。

多発する「リチウムイオン電池」が原因のごみ処理施設の火災

今回、処理施設火災の原因といわれている「リチウムイオン電池」
23区のゴミ処理施設では、今年11月末までで、リチウムイオン電池などによる火災件数は粗大ゴミ処理施設で59件、不燃ゴミ処理施設で13件起きています。

身近なリチウムイオン電池が使用されているものとして、スマホ・タブレット・デジカメ・ハンディファンなどがあります。

リチウムイオン電池はリサイクルが義務付けられているので、自治体のマニュアルを確認の上、分別にはこれまで以上に注意してください。

火災のあった江東区の粗大ゴミ施設の完全復旧は、1年以上かかる見込みで、簡易的な補修で3カ月の復帰を目指しているということです。
(めざまし8 12月25日放送)