福岡市内で投函されていた「100円焼肉弁当」と銘打たれた1枚のチラシ。だがこの弁当は注文者に届くことはない。実はカード情報を盗む詐欺だった。この焼肉弁当を巡る詐欺被害が、福岡市内で起きていた。
届くことのない「100円焼肉弁当」
福岡市内に住む男性が1枚のチラシを見せてくれた。

そこに写っていたのは、見る限り分厚い肉を使った焼肉弁当だ。LINE公式アカウントからの注文で本来、1980円の弁当が100円になるとうたっている。

100円弁当を注文した男性は、「すごいお得だと思って飛びついてしまった」と話す。
しかし、男性の元に100円の焼肉弁当が届くことはなかった…。
カード情報 不正に抜き取られる
実はこのチラシ、詐欺だったのだ。

100円弁当を注文した男性:
カード情報の入力になって、その後に住所とか入力があるのかなと思ったら、そういうのがなかったので、支払った後に「あれ?おかしいぞ」と思った

QRコードを読み取って入ったサイトでクレジットカードの情報を入力し決済したが、配達先の入力などは求められず、カードの情報だけが不正に抜き取られたとみられる。
男性のクレジットカードは今のところ、不正利用はされていないようだが、それ以降、カード利用速報のメールを受けるようにしているという。

100円弁当を注文した男性:
アナログなチラシという手段で、実在しないお店をかたっての詐欺というので、引っかかってしまって残念な気持ち
チラシのQRコード読み込んでみた
テレビ西日本報道部の取材によると、このチラシは2023年12月14日頃から福岡市西区の地下鉄姪浜駅や早良区の地下鉄西新駅周辺で住宅などに投函されたとみられ、警察には20件ほどの被害相談が寄せられているという。

実際にチラシのQRコードを読み込んでみると、同じ名前のお店が出てきた。さらに進むと、特に注文画面などは出てこず、トーク画面だけがでてきた。LINEのメッセージで、詐欺ではないのか問い合わせてみたが、1時間ほどたってもLINEには既読が付かなかった。

今回、被害に遭った方が調べたところ、使われている写真は関東地区にある店のものだったという。警察は、クレジットカードの情報を不正に入手するための手口(フィッシング詐欺)とみて注意を呼びかけている。
(テレビ西日本)