政治資金パーティーをめぐる問題で、東京地検特捜部の捜査が始まっている。愛知3区を地盤とする池田佳隆衆議院議員は“雲隠れ”を続けているが、支援者らに話を聞くと池田議員が多額のパーティー券を販売できた「資金源」が浮かび上がってきた。
愛知3区を地盤とする池田佳隆衆議院議員は、約4000万円を超える不記載の疑いが浮上している。
当選4回を重ねてきた池田議員だが、小選挙区では3回連続で落選、比例復活で当選している。

池田議員は安倍元総理の政治姿勢に惹かれ、政界入りしたという。
2018年、新聞の取材に答えたに際は「安倍先生の政治信条、政治姿勢が大好き。常に感銘を受け、その背中を見ながら今も生きている」と話していた。

池田議員の資金源とされるのが、「企業経営者との繋がり」だ。
パーティー券を購入した会社経営者に話を聞くと「(池田議員とは)青年会議所時代の友人なんです。僕も政治資金収支報告書が気になって見てみたんですが、大口の購入者は大体その時の知人のようですね」と話した。
池田議員の政治団体の収支報告書に載っている、パーティー券を購入した企業を見てみると、地元だけでなく、東京、大阪、広島など、全国の企業があがっていた。

池田議員は、全国に会員が3万人以上いる「JC日本青年会議所」の会頭も務め、多くの経営者との繋がりを持っていた。

なぜここまで、パーティー券販売に躍起になっていたのか。支援者は、本人から聞いた“ある話”が気になっていると話した。
<パーティー券を購入した支援者>
毎回、選挙のたびに「今度は比例名簿で上の方に行けないかも」ってことは、本人が話していましたね。小選挙区で勝てないから。でも選挙で蓋を開けば、3回連続比例復活している
自民党内では比例復活当選が2回以上続く議員は、原則として重複立候補を認めないという方針が議論されていた。

別の関係者は、池田議員の生活ぶりについて…。
<地元事務所関係者>
会社の収入もある。当選当時から知っているけど、バカ使いしているとか遊んでいるとか、一度も聞いたことない。派手な感じはないし、飲み屋に連れていってもらったこともないくらいだから
生活ぶりも派手ではなく、多額の裏金の使い道については心当たりがない、と話した。

池田議員は疑惑が報じられて以降「雲隠れ」を続けていて、有権者への説明を果たしていない。
自民党愛知県連の丹羽秀樹会長は先週、池田議員と電話で話したという。

丹羽秀樹衆院議員:
「病院かどこか言えないですけど、点滴等(を打ち)体調も悪いので」と、声もかすれているような感じでしたね。本人は(説明)したいんですけど体調のこともあるので、体調と相談させていただきながらとおっしゃっておられました
同じ県連の仲間である丹羽会長にも、居場所を明かしていなかった。
池田議員が巨額の裏金を何に使っていたか、丹羽会長も「心当たりがない」と話す。
丹羽秀樹衆院議員:
特に食事に行ったりしてもお互い会費で出したり、自分だけいいもの食べたりとか、そういったこともなかったですし。ストイックで真面目なのかなというような感じはしておりましたけれども。だから逆に今回の不記載額が、非常に大きな額が出ておられますけども、それに対してどこに使ったんだろうというのは、私もいち同志として不思議なところがありますね。地元から選んでいただいた議員として、有権者の皆さまや市議や県議の皆さん方と連携することが大事でございますので、しっかりと地域で説明責任を果たしていくという、これに尽きるのではないかなと思っております

19日、ついに強制捜査に乗り出した東京地検特捜部は、今後は派閥から押収した資料を分析するなどし、実態解明を進める方針だ。
(東海テレビ)