Jリーグは12月19日に理事会を開き、2026年~2027年シーズンから開幕時期を現行の2月ごろから8月ごろに移す秋春制へのシーズン移行を正式に決定した。

かねてから秋春制移行に反対の姿勢を示しているアルビレックス新潟は、12月17日にサポーターカンファレンスを開き、中野社長が反対理由とシーズン移行への思いを語った。

シーズン移行 「反対」は新潟のみ

サポーターカンファレンスでは、2023年シーズンの総括に加え、Jリーグのシーズン移行について説明が行われた。

アルビレックス新潟 サポーターカンファレンス
アルビレックス新潟 サポーターカンファレンス
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Jリーグは、リーグのさらなる発展のため、欧州リーグやACLといった海外とのシーズンのズレや、夏の暑さ対策などから開幕を現在の2月ごろから8月ごろにズラすことを検討している。

12月14日のJリーグの実行委員会では、全60クラブの代表者がシーズン移行について、

【1】2026-27シーズンから移行を実施することを決め、残された課題を継続検討していく
【2】現段階では決めない。数カ月の検討期間を目安として継続検討を行う
【3】移行を実施しない。継続検討を行わない

の3つで意見を集約。結果、【1】が52クラブ、【2】が7クラブ、【3】が1クラブと、シーズン移行賛成派が多数を占めた。

【3】の反対の姿勢を示したのは、アルビレックス新潟のみだった。

これについて、アルビレックス新潟の中野幸夫社長は、新潟において、ただでさえ外に出るのが困難な降雪期のアウェー戦へのサポーターの移動の負担や、官公庁との年度開始時期のズレなどを理由に挙げ、「したい・したくないではなく、できる・できないの問題だ。それぞれが歴史・文化・気候風土などの中でクラブが判断した結果だが、我々は現状の議論を積み重ねてきて、現行のシーズンがいいということをクラブで協議して1票を投じた」と話した。

アルビレックス新潟 中野幸夫 社長
アルビレックス新潟 中野幸夫 社長

また、重ねて「どのようなシーズンの日程になっても、我々は新潟でタイトルをとり、ACLに出るという体制をつくって、サポーターの皆さんと一緒に歴史を積み重ねていく」と中野社長は締めくくった。

サポーターへ「変わらず地域愛と誇りを持って」

その後、サポーターからはシーズン移行について「どういう決定になるかはわからないが、実行委員会の結果を見る限り、シーズン移行に傾くと思う。そうなったら新潟としてもこれまでとは変わらなければいけないが、我々サポーターに何ができるか」との意見が出た。

それに対し、中野社長は「今までどおり、地域愛と誇りを持ってほしい。雪が降るときに試合があるかもしれないが、新潟は寒くてもいいところなんだと言える。皆さんとこれからも一緒に、この新潟に誇りと自信を持って色んなことに対応していければ」と回答した。

また、終了後に中野社長は報道陣の取材に対応し、「シーズン移行によって集客や業績が落ちることがないよう企業努力を行っていかなければならない」と話した。

Jリーグは19日に理事会を開き、秋春制移行を正式に決定した。

雪国にとって大きな影響が出る可能性もあるが、新潟はクラブ・サポーター、一丸となって移行に備えていく。

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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