元日に石川県で最大震度7を観測した能登半島地震。

北海道でも長時間にわたり津波注意報が発表されるなど影響があった。

北海道でも同じような大地震が起こる危険性はあるのだろうか。

最大震度7を観測した能登半島地震

1月1日午後4時10分ごろ石川県能登地方で最大震度7を観測した大地震が発生し、大津波警報が発表された。

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北海道でも日本海側など広い範囲で津波注意報が発表され、函館市では住民が避難所に身を寄せるなど元日から不安な夜を過ごした。

「『逃げて』と警報が鳴り、サイレンも鳴っていた」(高台へ避難した人)

「おせちを食べようとしたら警報が鳴り、避難した」(施設へ避難した住民)

北海道では最大60センチの津波が瀬棚港で観測されたほか、奥尻港などで50センチを観測した。

日本海側の津波 「早くて長い」

「最初は大きな地震ではないと思ったが、その後、津波も来ると何回も警報が鳴っていたので怖いなと感じた。こっちにも来たら怖いとドキドキしていた」

「不安しかなくて、翌朝も津波注意報が出ていたので早く収まると安心するのにと思っていた」

「寒さ対策が重要だと感じた。実際に避難している人の声を聞いて、防寒対策をしなければと思った」(いずれも北海道民)

地震発生直後から発表された津波注意報が解除されたのは、翌2日の午前10時。

なぜ、長時間にわたり注意報が継続したのだろうか。

「日本海側の地震で津波が発生すると沿岸部に反射する波や、日本海を越えてロシアの沿海州にぶつかって跳ね返ってくる波が複雑にからみ合い長時間津波が続く」(北大地震火山研究観測センター 高橋 浩晃 教授)

さらに、こんな特徴も。

震源が陸地に近いため、津波の到達が早いという。

 

今回も震源に近い能登地方では、地震発生直後に津波に見舞われている。

1993年に発生した北海道南西沖地震では、震源に近い奥尻島で地震発生後まもなく津波が到達し、大きな被害を受けた。

北海道の日本海側も同様の危険性

「1993年の奥尻島の津波では、まだ地震で揺れている間に津波が来たという証言もある。日本海側では津波が非常に早く到達してしまうことが大きなリスク」(高橋教授)


今後、能登半島地震のような大地震が北海道近海で起きる危険性はあるのだろうか?


「日本海側には数多くの海底活断層があることが国の調査で明らかになっている。今回の能登半島地震と同様の地震は、北海道の日本海側でも起こりうる」(高橋教授)

いつ起きるかわからない災害への備え。

いま一度、点検しておくことが大切だ。

北海道文化放送
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