ドジャース入団会見に臨んだ大谷翔平選手の愛犬の名前が「デコピン」とわかり、一躍X(旧Twitter)のトレンド1位になるなど、大きな反響を呼んでいる。
この記事の画像(3枚)この愛犬についてはMVP受賞時の映像で一躍話題になり、まだ移籍先がドジャースと決まる前に、アメリカメディアで「犬の名前が契約する球団と関係している可能性がある」との憶測が飛ぶなど、「どんな名前なんだろう」という疑問は日米の記者やファンの間で広がっていた。それだけに「デコピン」という意外な名前が、巨大なインパクトを与えているようだ。
ただ、愛犬にこのような珍しい名前を付けた人は他にもいる。
「サン」「フラン」「シスコ」
吉田茂元首相は、大変な犬好きとして知られていて、「ワンワン宰相」というあだ名が付いたほど。多いときには10匹以上の犬を飼っていたという。神奈川県の大磯にある吉田茂邸の庭には、愛犬の墓碑が残されている。
その愛犬たちの名前は独特だ。有名なのは「サン」「フラン」「シスコ」の3匹。吉田元首相といえば、1951年にサンフランシスコ平和会議に出席し、サンフランシスコ平和条約の調印文書に署名した人物だが、日本が主権を回復したこの会議で大役を果たした吉田元首相は、2匹の犬を購入して帰国していた。この2匹は「サン」と「フラン」と名付けたという。そしてこの2匹の間に生まれたのが「シスコ」だ。当然、サンフランシスコにちなんで名付けられた犬たちだ。
大磯町の郷土資料館の別館である「旧吉田邸」の鷹野真子さんによると、吉田元首相は他にも「ブランデー」「タワシ」など、ユニークな名前を付けていたという。
犬の名前が「攘夷家」?
もう一人、犬好きで有名な「偉人」がいる。上野公園に犬を連れた銅像が建つ西郷隆盛だ。
鹿児島県観光連盟によると、西郷隆盛は多いときには10匹以上の犬を飼っていたという。そのなかでも「ツン」という犬は有名だが、「シロ」「クロ」「カヤ」など毛並みなどの見た目から名前を付けていたという。
ただ中には珍しい名前の犬もいた。元々「コジャ」という名前だった犬が、なぜか外国人にばかり吠えかかることから、外国人を打ち払うという意味の「攘夷」を含む「攘夷家(じょういか)」というあだ名が付いたという。