自民党の派閥パーティーをめぐる“裏金疑惑”を受け、立憲民主党が提出した岸田内閣に対する不信任決議案は、与党の反対多数で否決された。
しかし、日本維新の会のほか、国民民主党・共産党なども賛成に回り、野党が足並みをそろえ政権に「ノー」を突きつけた形となった。
岸田内閣不信任決議案は否決
国会は最終日の13日、最大のヤマ場を迎えた。
13日、会期末を迎えた国会では午後0時45分ごろ、立憲民主党が岸田内閣に対する不信任決議案を衆議院に提出した。
立憲民主党・泉健太代表(49)：
もはや自民党内には、新たな内閣を構成する能力はないと。
対する岸田首相は午前11時半ごろから党本部で、麻生副総裁ら党幹部と会談。内閣不信任案への対応などを確認した。
午後2時54分、衆議院の本会議場に入ってきたのは、4000万円を超える裏金を受け取った疑いが持たれている安倍派の谷川弥一議員(82)。
自らの席につき氏名標を立てると、カバンから眼鏡を取り出し資料に目を落としていた。
そして午後3時、衆院本会議で不信任決議案の討論が始まった。
立憲民主党・泉健太代表(午後3時ごろ)：
この際私たちは、政界から“裏金議員”を一掃せねばなりません。
その最中、目薬をさす姿があった谷川議員。途中で目を閉じ、がっくりとうなだれる場面も見られた。
うつむきがちにじっと目を閉じていたのは、疑惑の渦中の塩谷元文科相(73)も。
宮澤博行議員“派閥からしゃべるなと言われた”
そして、体調不良で本会議を欠席し続けている安倍派の池田佳隆議員(57)。
池田氏の事務所は13日、派閥からの収入約3200万円を政治資金収支報告書に記載していなかったことを初めて認めた。
防衛副大臣を辞任する見通しの安倍派の宮澤博行議員は午後5時ごろ、「派閥の方からかつて収支報告書に記載しなくて良いという指示がございました」、「3年間で140万円です」、「こうなった以上、正直に申し上げます。大丈夫かなとは思いました。しゃべるな、しゃべるな、これですよ」などと話した。
立憲民主党の泉代表による演説の最中には、「裏金(うらきん)を、裏金(うらがね)を」と、泉代表の言い間違いに思わず笑みを見せていた自民党安倍派の萩生田政調会長(60)。数百万円のキックバックを受けた疑いが持たれていて、近く辞任を表明するが、交代は来年度予算案が決まる22日以降となる方向だ。
岸田首相は14日、安倍派の4人の閣僚交代人事を行う。焦点となっている松野官房長官の後任には、岸田派の林芳正前外相の起用を固めたと、FNNの取材で明らかになっている。
(「イット!」12月13日放送より)
