警察車両の後部座席でまっすぐ前を見つめる男。殺人の疑いで逮捕された、陸上自衛官の水島千翔（ゆきと）容疑者（21）。11日午後3時半過ぎ、検察に身柄を送られた。

帰宅したところを襲われた？

水島容疑者は12月3日午後8時ごろ、京都市東山区にあるマンションの踊り場で、住人の岡田好次郎さん（82）の背中を刃物のようなもので複数回刺すなどして、殺害した疑いが持たれている。

岡田さんは事件の前、四条河原町周辺でバスに乗り、自宅付近の今熊野のバス停で降りたとみられている。

岡田さんが被害に遭う15分ほど前に撮影された防犯カメラ映像には、傘をつえ代わりにして自宅方向にゆっくりと歩く、岡田さんとみられる男性の姿が映っていた。

岡田さんは帰宅したところを襲われたとみられ、死因は背中を複数回刺されたことによる失血死だった。

水島容疑者は、京都府内にある陸上自衛隊 祝園分屯地に勤務する現職の陸上自衛官。犯行後、東京に逃走していたが、10日午前に港区新橋の宿泊施設から出てきたところを確保された。

水島容疑者と岡田さんの間に一体、何があったのか。

現時点で接点は確認されていないという2人。岡田さんを知る人は、目立ったトラブルはなかったと話す。

岡田さんの訪問看護師：
穏やかな感じで、誰かと何かトラブルになるというのは、そうそうない人だったと思う。

警察の調べに対し、水島容疑者は「誰でもよかった」「逮捕されなければ、また人を殺すつもりだった」と供述している。

警察は、水島容疑者と岡田さんの接点などを調べるとともに、岡田さんを襲った詳しい動機についても調べを進める方針。
（「イット！」12月11日放送）