イスラエルとイスラム組織ハマスは、日本時間30日午後2時に迎えた戦闘休止の期限を直前に1日延長することで合意した。
ガザ地区では、イスラエルによる空爆がなくなり、外で遊べるようになった子どもたちの姿が見られたが、生活は非常に厳しい状態が続いている。

戦闘休止を1日延長へ

イスラエルとハマスの戦闘休止は29日で6日目になり、日本時間午後2時に戦闘休止の期限を迎えたが、期限の約10分前に双方が戦闘休止を1日延長することで合意したと発表した。

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休止期間の延長には、ハマスから10人の人質の解放が必要だが、期限の直前までハマスとイスラエル側による交渉がまとまらず、双方が「戦闘再開に備える」と声明を出すなど、緊張した状態だった。ただ、延長は1日のみのため、ギリギリの交渉は明日も続くと思われる。

ここからはフジテレビ取材センター・立石修室長がお伝えする。

タイムリミットのギリギリ10分前に、イスラエルとハマスは戦闘休止を1日延長することで合意となった。これで24日から始まった戦闘休止は7日目を迎えることになる。   

そんな中、ガザ地区の生活を撮影した新たな映像が入ってきている。

イスラエルによる空爆がなくなり、外で遊べるようになった子どもたち。ガザ地区南部の避難所では、笑顔で走り回る子どもたちの姿があった。

パンのようなものを焼いて、仲良く分け合う様子が見られた。ただ、がれきの中で火を起こしていて、周囲の建物は破壊され尽くしている。

子どもたちが大勢集まっているのは、ガザ地区南部の学校で支援団体が開いた子供向けのイベント。

みんなで歌ったり、ゲームをしたり、参加した子どもは「戦争でとても怖かった。でも、きょうはとても楽しかった」と話していて、つかの間ではあるが笑顔が見られた。

約200万人が国内避難民に

この映像だけを見ると少し穏やかな印象があるが、ガザ地区内での生活は非常に厳しい状態が続いている。

戦闘休止以降、運び込まれる支援物資は増えたが、国連などは、まったく足りていないとしている。

WHO(世界保健機関)によると、ガザにある36の病院のうち、機能しているのは15カ所のみで、完全にパンク状態で、子どもたちの栄養状態も深刻だという。

現在、ガザの人口の9割にあたる約200万人が国内避難民となっており、今後、病気がまん延するリスクが懸念されている。

戦闘休止は1日延びたが、ガザ地区の人々は、さらなる戦闘休止・停戦が必要だと訴えている。
(「イット!」 11月30日放送より)

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