20日、静岡県下田市の住宅街にイノシシが出没。イノシシは、約4カ月前から毎晩のように現れていた。長い間、逃れ続けてきたイノシシは、深夜にネコのエサが入ったワナに引っかかり捕獲された。

市街地にイノシシが出没

20日、静岡県下田市の住宅街。

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「いたいたいた。いました」

車から逃げる、巨大なイノシシ。追いかけているのは猟師たちだ。

「曲がった曲がった」

約4カ月前から毎晩のように現れ、住民に不安を与えていたイノシシ。警察と協力し、追い込んでいく。

猟師が「こっち来た、こっち来た!」と叫ぶ。イノシシはかなり大きい。しかし、フェンスの隙間から逃げられてしまった。

長い間、逃れ続けてきたイノシシ。しかし、その日は意外な形で訪れた。深夜、仕掛けていたワナにかかったのだ。

猟師たちが驚いた理由は、ワナの中に入れたのは、ネコのエサだったからだ。果物などではかからなかったイノシシが、試しに入れたネコのエサに夢中になっていたのだ。

猟師たちは「イノシシは、街に置かれているネコのエサに引かれて、山から下りてきたのでは」と話す。

「ネコのエサの犠牲に」

なぜ、ネコのエサだったのだろうか。

下田市で地域ネコを保護している団体は、エサやりをした場合、食べ終わるのを待ち、残りを片付けている。

問題は、無責任なエサやりをする人々だ。市内の十数カ所で、ネコにまいたエサが放置されているのだ。

イノシシはその味を知り、ワナにかかった可能性がある。

イノシシを捕獲した猟師たちは「(ネコのエサの)味を野生動物が知ると、元に戻れなくなる」「この子(イノシシ)が本当にネコのエサの犠牲になったんだなと」と話した。

下田市では、別のイノシシも出没していると見られていて、住民の不安が続いている。
(「イット!」 11月28日放送より)

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