山形・飯豊町の道の駅で災害を想定した社会実験が行われた。県内で唯一「防災道の駅」に指定されている「道の駅いいで」で行われたのは宿泊避難実験だ。
防災拠点「道の駅いいで」
国が指定する「防災道の駅」は、通信機器や水の確保など防災拠点としての条件を満たしている施設のことで、全国で38カ所、県内では「道の駅いいで」が唯一指定されている。
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今回の宿泊避難実験は、防災道の駅としてのガイドラインを作ることを目指していて、町民や関係者23人が参加した。
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初日の夕食は、道の駅のスタッフがアルファ米やレトルト食品をお湯で温めて参加者に提供。食べた参加者は「普段のご飯と遜色ない」「子ども用があると無駄にならなくて良い」と話した。
いざという時…“トイレ”は使える?
また、災害が起きた時に問題となる“トイレ”についても確認していた。
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「道の駅いいで」では屋外に設置する簡易トイレを備えている。しかしこれまで使用したことはなく、参加した人たちは障害がある人も使えるかなどをチェックしていた。
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さらに寝る場所を確保するための訓練では、男性には主に2階のコンベンションホール、女性には食堂の奥にある和室が割り当てられ、段ボールベッドを組み立てた。
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早速完成した段ボールベッドに寝そべっていた男性いわく「寝心地はあまりよくない。でもぜいたくは言っていられない、状況的に考えて」とのことだった。
訓練の日の夜の気温は2度。
非常用電源を使った暖房はあるが、寒さを感じながら一夜を過ごした。
「雨風しのげてありがたい」
一夜明け、1泊2日の宿泊避難実験に参加した人たちからは「もう寒くてですね…。“予行演習”じゃないけど、そういうのができたのかなと思う」「雨風しのげるところがある。だいぶありがたいと感じた」「しっかりした建物に家族で一緒に避難できる。安心できると思う」「ほかの人の迷惑にならないように、静かにするのが大事」など、避難実験について様々な意見が聞かれた。
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道の駅いいでの安達純一駅長は「『道の駅ってこんなこともやるんだ』と、防災道の駅のあり方を理解してもらえたのかな。近くの住民の方も避難ができるという形に仕上げていきたい」と展望を語る。
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道の駅いいでの社会実験は2025年3月まで行われる予定で、2024年度は今回より規模の大きい宿泊避難実験を行うことにしている。
(さくらんぼテレビ)