突然かかってきた“NTT”をかたる怪しげな電話。
「イット!」は、4分37秒にわたる実際の音声を独自入手した。この夏以降に増えているという、アプリを使った「自動音声詐欺」とは。
自動音声からオペレーターへ…覚えのないサービス料が「未納」
「NTTファイナンスより重要なお知らせです。現在ご利用中の電話回線にて未納料金が発生しているため、法的措置へ移行いたします」
これは、都内に住む男性(50代)のもとにかかってきた実際の電話だ。
電話に出ると、上記の自動音声が流れた。

「プー…
お待たせしました。NTTファイナンス総合料金センター・池田がお伺いいたします」
自動音声から、オペレーターにつながった電話。
「NTTファイナンスの池田」と名乗り、説明を始めた。

オペレーター:
ご利用の携帯電話より総合情報サービス「スマート」のご登録をいただいておりまして、こちらの月額料金が1年間の長期未納ということで、本日最終での通知が届いた状態になっております。
心当たりのないサービスが、1年分料金未納になっているというのだ。

メールの履歴に、サービス名がないことで異変に気づいた男性。オペレーターに伝えると…
男性:
そういう(メールの)履歴が見つからないんですが。
オペレーター:
こちらはなにか、メールで認証してる訳ではございませんが…。
男性:
詐欺的なものだったりするので、ちょっと確認させていただきたいんですね。
オペレーター:
はい。
男性:
そちらに関して、何か督促状とかの郵便物とかじゃ…。

男性がそう話すと、一方的に電話が切られてしまった。
男性は、このような電話は初めてではないと話す。
男性:
大体月に3~4回は、同じ類いのものがかかってきますね。
非常に丁重な、いかにもオペレーターらしい対応で。結構そこで、信用しちゃった部分もありますね。
夏以降に増加 見覚えない「国際電話」に注意!
今回、男性の元にかかってきた番号を見ると「+1」から始まる番号だった。北米からの国際電話だ。

ITジャーナリストの三上洋 氏は、「夏以降増えているのが、国際電話番号からの自動音声詐欺です。スマートフォンのアプリを使うと、日本にいても、アメリカ・北米の電話番号が取得できる」と話す。

実際にNTTファイナンスでは、自社の名前をかたった不審な国際電話からの発信が増えているとして、注意喚起を行っている。

番組スタッフが、該当の番号に電話してみると、コール音すら鳴らずに電話が切れてしまった。
専門家は、見覚えのない国際電話には出ないよう呼びかけている。
(「イット!」11月8日放送より)