オホーツク地方の網走港。

岸壁には大勢の釣り人が集まっている。

ライトが照らす海面を釣り人が真剣なまなざしでのぞいていた。

狙っていたのは秋の味覚、サンマ。

取材したのは10月31日の夜。思いがけないサンマの豊漁に、港は釣りファンの熱気に包まれていた。

港にサンマの大群 

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港で海面をのぞくと、サンマが群れをなして押し寄せていた。

今秋は太平洋側ではなくオホーツク海側の漁港にもサンマが来ていて、網走港にはSNSなどでウワサを聞いた釣り人が、旭川や札幌など全道から集まっていた。

特に夜になると人が増え、その数は100人では収まらないほど。

中には釣り用の機械を活用する人もいた。

釣り人興奮 “入れ食い”状態

「釣れますね。三桁行くか行かないかくらいですかね」(釣り人)

釣り人の男性が釣り糸を海に入れた瞬間にサンマが食いついて来る、まさに入れ食い状態。

まるで一本釣りのようにサンマが次々とかかっていた。

2年連続 なぜ大群が?

実は、網走港にサンマが大量に押し寄せたのは2年連続。

専門家は、千島列島周辺の水温が関係しサンマの大群が押し寄せているという。

「例年だと、太平洋を北上したサンマはそのまま親潮の冷たい水の中に入って、そこで生活をするが、今年は千島列島周辺の水温が20℃を超えるほど非常に高い。そのため太平洋を北上したサンマの一部がそのままオホーツク海に入り込んだと思われる」(漁業情報サービスセンター水産情報部 渡辺一功部長)

「オホーツク海は動物プランクトンのエサが非常に豊富な場所。太ったサンマなので非常に脂がのっていてあまり食べることができないサンマがとれていると思う」(渡辺さん)

思いがけないサンマの豊漁に、港は釣りファンの熱気に包まれていた。