熊本市の慈恵病院が運用する親が育てられない赤ちゃんを匿名でも預かる「こうのとりのゆりかご」の運用状況を検証する専門部会が開かれた。
妊娠相談の件数についても報告され、熊本市への相談が慈恵病院を上回ったことが明らかになった。
ゆりかご専門部会で運用状況を報告
11月1日のゆりかご専門部会では、2023年4月から9月までの運用状況について報告され、「運用に明らかな違法性は認められない」と確認された。

この期間に寄せられた妊娠に関する悩み相談の件数は、慈恵病院へは920件なのに対し、熊本市へは1,163件(うち281件は妊娠内密相談センター)と、熊本市が慈恵病院を上回った。

熊本市は4月に開設した匿名でも24時間相談に応じる妊娠内密相談センターや、産前・産後母子支援事業が周知されたことが要因と分析したうえで、熊本市のこども福祉部・光安一美部長は「民間への相談しやすさ、行政での得意なところを生かした相談というふうに住み分け、というか特徴を生かした相談窓口ができてきたことは良いと意見があがった」と話した。

慈恵病院の蓮田健理事長は「重い内容の相談は変わらず多い。より厳しい状況に置かれた女性の支援に特化したい」と話したということだ。
(テレビ熊本)