違法な電動アシスト自転車が増加、事故がいま相次いでいます。

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その現状を踏まえて10月25日、国民生活センターが、違法な電動アシスト自転車のテスト映像を公開しました。

10月25日 国民生活センターの会見
10月25日 国民生活センターの会見

国民生活センター 商品テスト部 仲野禎孝 次長:
基準に適合するか不明で、急発進や急加速をする可能性のある電動アシスト自転車が、自転車として道路を走行できるかのように販売されている現状があります。

もはやバイク?“違法”電動アシスト自転車のテスト映像

制限時速30キロで走る50ccの原付バイクから遅れて走り始めた、1台の“違法”電動アシスト自転車。

バイクより遅れて出発する“違法”電動アシスト自転車
バイクより遅れて出発する“違法”電動アシスト自転車

特別必死にこいでいるようには見えませんが、一気に距離を詰めていきます。

原付バイクに追いつく“違法”電動アシスト自転車
原付バイクに追いつく“違法”電動アシスト自転車

そして、原付バイクを、一気に追い越します。

バイクをあっという間に追い越す“違法”電動アシスト自転車
バイクをあっという間に追い越す“違法”電動アシスト自転車

そのスピードを見てみると、たった3回ペダルを回しただけで時速20㎞を突破。

軽く3回こいだだけで時速20㎞超えの表示
軽く3回こいだだけで時速20㎞超えの表示

さらにこぎ続けると 、わずか数秒で、時速40㎞以上に加速していました。

約10秒こぐと時速40キロ超えに
約10秒こぐと時速40キロ超えに

道路交通法の基準に適合していない可能性のある電動アシスト自転車10種類をテストしたところ、そのうち9種類が違法で、基準を超えてアシストする力がありました。

同じような試験は、今年1月、京都府警も行っていました。

京都府警の試験映像
京都府警の試験映像

基準を満たしている自転車と基準を超えるものを30m走らせると、基準を満たしているものは時速13.55㎞でしたが、基準を超えるものは時速27.6㎞に達し、実に2倍以上の速度が出ることが判明したのです。

ネットサイトでの“違法”電動アシスト自転車の出品

さらに国民生活センターは、インターネットショッピングの運営事業者に対し、法律を順守した出品を行わせるよう依頼しています。

「購入した理由としては、スタイルが良かった」
こう話すのは、去年3月にインターネットで電動アシスト自転車を購入した男性。

購入した“違法”電動アシスト自転車
購入した“違法”電動アシスト自転車

去年3月にインターネットで電動アシスト自転車を購入した男性:
購入した時点で、その販売元のサイトに違法じゃないって、書いてあったもので。若干やっぱ速かったかなって気はしました

 “違法”と知らないまま、サイクリングなどに出掛けていたといいます。
ところが…

去年3月にインターネットで電動アシスト自転車を購入した男性:
去年11月の時点で、自転車が壊れまして、販売元に保証で修理できないかっていうのをメールで送ってたんですけど、その時点でも店がもう営業してなかった。
他の自転車店に当たってみたんですけど、やっぱりそういう違法のおそれがあるのは、手をつけられないということで。

故障がきっかけで、違法であることに気づき、男性は自転車を処分したといいます。
こうしたケースについて、専門家に話を聞きました。

自転車安全利用研究員 谷田貝一男 代表:
インターネットで購入するという方が、こういう違法な自転車に乗る方の大半です。

自転車安全利用研究員 谷田貝一男代表
自転車安全利用研究員 谷田貝一男代表

十分な説明のないネットサイトで購入し、知らないまま、違法に乗り続けている人が後を絶たないといいます。

自転車安全利用研究員 谷田貝一男 代表:
BAAというマークが張ってあると、安全な自転車ですよ。公道で乗ることができますよっていう証になるわけですね。

BAAマークが付いていると安全な自転車
BAAマークが付いていると安全な自転車

自転車安全利用研究員 谷田貝一男 代表:
購入する場合には、実際に自転車を手に取って確認するということが一番大事だと思いますね。

(めざまし8 10月26日放送)