広島東洋カープは18日から、5年ぶりとなるCSファイナルステージを甲子園球場で阪神タイガースと戦う。野球解説者の山内泰幸さんが“新井監督の采配”を絶賛。また広島の街では決戦に向け期待の声が聞かれた。

レギュラーシーズンにはない「継投」

マツダスタジアムで行われたクライマックスシリーズ(CS)のファーストステージで、カープはベイスターズに2連勝。ファイナルステージへの切符をつかんだ。

カープファンで真っ赤に染まったマツダスタジアム
カープファンで真っ赤に染まったマツダスタジアム
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14日はサヨナラ勝利、15日は同点に追いつかれながらも再び勝ち越す強さを見せた。

15日、代打・末包選手のソロホームランを喜ぶ新井監督
15日、代打・末包選手のソロホームランを喜ぶ新井監督

元プロ野球選手でTSS野球解説者の山内泰幸さんに、この2試合で印象的だったシーンを聞いた。

TSS野球解説・山内泰幸さん
TSS野球解説・山内泰幸さん

TSS野球解説・山内泰幸さん:
なんといっても短期決戦ならではの継投が印象に残りました。初戦では、第3戦があった場合の先発候補として挙げられていた九里投手が延長10回・11回を投げ、ヒットこそ許しましたが、力強い23球を投げ切りました。こういう采配は、レギュラーシーズンではまったくないこと

TSS野球解説・山内泰幸さん:
2戦目の試合では、3安打に抑えていた森下投手がピンチを招いた場面で大道投手が登板。点を取られていない投手をかえるのはすごく勇気のいることですが、その采配に大道投手は見事に応えました。ベイスターズの大田、牧という強打者相手に対して気迫のあるストレートで勝負し、投げた球に対して相手がひるんだように見えました。この投球はすばらしかったです

気迫のストレートでバットを振らせなかった大道投手
気迫のストレートでバットを振らせなかった大道投手

チャンスにCS経験のある田中選手起用

継投だけでなく、「攻め」でも短期決戦ならではの戦い方が見られた。

TSS野球解説・山内泰幸さん:
この日、ホームランを打っている西川選手に「チャンスを広げるためなら」と2度もバントをさせました。こういったところが短期決戦の采配だったと思います。結果的に2回目のバントがあったからこそ田中選手の勝ち越し点につながりました

同点で迎えた8回、ノーアウト満塁の場面で、代打にCS経験のある田中選手を起用。田中選手が初球を捉え、勝ち越しのタイムリーを打った。

TSS野球解説・山内泰幸さん:
新井監督の1点に対する思いが強く表れていました

指揮を執る新井監督
指揮を執る新井監督

「新井監督が選手以上に喜んでいた」

15日、ファイナルステージ進出を決めた試合をマツダスタジアムで観戦したファンは…

子どものファン:
すごかった。勝ててうれしかった

子どものファン:
阪神の方がちょっと有利なんですけど、絶対カープが勝つと思います

ファン:
またマツダで日本シリーズをやってもらえたら…。楽しみにしています

カープは18日から甲子園球場でタイガースとのファイナルステージを戦う。広島の街では、日本シリーズ進出をかけた決戦に期待の声が聞かれた。

会社員:
新井さんが選手以上に喜んでいてチーム一丸だなって。ここまで来た勢いに乗って、次も頑張ってほしいです

横浜在住のカープファン:
(目指すところは)そりゃあ日本一ですよ。できたら阪神を破って、それからパ・リーグも破って日本一になれたら最高ですよね。何年も日本一なっていないですからね

最後まであきらめない粘り強さでファイナルステージを勝ち抜き、再びマツダスタジアムで新井監督が掲げる「全員野球」を見せてくれることをファンは願っている。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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