山形・舟形町の古き良き昭和の風景が“映画”となってよみがえる。主演は当時の若かったおじいちゃんやおばあちゃんたちだ。地元の中学生もスタッフに加わり、いろいろな世代の町民が協力して作る映画は、2024年2月に完成する。
町制施行70年 歴史を後世に…
1960年代、一般家庭に普及した8ミリフィルム。山形・舟形町でも、地域や家族の記念にと、多くの映像がカメラに収められた。

長沢地区の嫁入り行事「むかさり」の様子では、ほかの地域から嫁いでくる花嫁を住民総出で出迎え、祝福していた。花嫁は当時21歳だった大場順子さん。映像を見るたび、あの時の感動がよみがえるという。

大場順子さん:
ちょうど51年前。仲人さんから手を引いてもらって。ばあちゃんたちの“お茶立て”の振る舞いの後、夜には宴会。こういう結婚式は、私たちの代で最後だった。次の年から式場でするようになった

1954年に旧舟形町と旧堀内村が合併して誕生した舟形町は、2024年に町制施行70年を迎える。町の歩みを1本の“映画”として後世に残そうと町民に呼びかけたところ、20本の懐かしいフィルム映像が役場に届いた。
孫の世代もスタッフに
映画の主役となるのは、当時の町民たち。9月28日、孫の世代にあたる中学生が製作スタッフに加わり、昔を知るおじいちゃんたちに話を聞くロケが行われた。

渡邉重則さん(71):
フィルムを見ると、その時代に入り込める。家族・地域・周りの人と一緒に育ってきたし、育てられた

伊藤賢一さん(77):
町民運動会・水泳大会・相撲・町内訪問駅伝。地域の宝だったものを知らない人がいっぱいいる。「昔はあったんだよ」と、映画を見てもらいたい
半世紀の時を越えてよみがえる「昭和の舟形」。映画は2024年2月に完成し、その後上映会を開いて町民にお披露目される。
(さくらんぼテレビ)
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