山形県内で初めてとなる「民間の救急車」の運用が9月から始まった。転院など、緊急性が低いケースでの活用が見込まれ、消防の救急車が本当に必要な場合の稼働を増やせると期待されている。
医師が同乗 医療処置も可能
9月26日、県議会前に展示されたのは、山形県内で初めて運用が始まった「民間の救急車」。
この記事の画像(5枚)ストレッチャーやAED・人工呼吸器など、消防の救急車と同様の設備を備え、出動する際は救急救命士が同乗する。
サービスを行っているのは、元救急隊員などが立ち上げた一般社団法人の「救急JAPAN」で、医師も含む6人のスタッフが対応する。主に転院や入退院をするときの搬送を担い、これまでに医療機関から10件ほどの依頼を受けた。
一般社団法人 救急JAPAN・木村祐人代表理事:
全国では6秒に1件救急車が出ているくらい救急件数が右肩上がりの状態。消防の救急車が緊急のところにすぐに行ってもらえるような環境をつくることが役割
「民間の救急車」は、サイレンや赤色灯は使えず、緊急走行はできない。しかし、場合によって医師が同乗し、酸素吸入や人工呼吸器の使用などの医療処置ができ、安心して患者を搬送できる。
「救急JAPAN」では消防との連携を目指していて、実現すれば、緊急性の低い患者の引き継ぎや災害時の出動などもできるようになるという。
民間救急車は一般の人も利用でき、24時間予約を受け付けている。問い合わせは「023-607-3032(救急JAPAN)」まで。
(さくらんぼテレビ)