熊本県は、豚熱のワクチン接種を9月27日から始め、県内で飼われている豚やイノシシ約31万頭が対象となる。できるだけ速やかに接種を完了を目指し、不足するワクチンの打ち手を確保も進んでいる。
熊本で豚熱のワクチン接種が始まる
熊本・山鹿市にある城北家畜保健衛生所では、9月27日の朝から豚熱のワクチンが車に載せられて農場へと出発した。

熊本県は、家畜伝染病予防法に基づく豚熱のワクチン接種を開始。初回の費用は免除され、対象は県内で飼われている183の農場の豚やイノシシ、約31万頭で、熊本県の獣医師の職員や、飼養衛生管理者などが接種にあたる。
熊本県では、不足するワクチンの打ち手を確保するため、農場の責任者など飼養衛生管理者向けに研修会を開いていて、「できるだけ速やかに接種を完了させたい」としている。
「豚熱を熊本で発生させてはいけない」
熊本県城北家畜保健衛生所の白石隆所長は、豚熱の九州での発生に「とうとう来てしまった。熊本で発生させてはいけないという思い。ワクチン接種で安心することなく、飼養衛生管理基準を順守・徹底していただくように家畜保健所は指導していきたい」と危機感を感じていた。

豚熱をめぐっては、8月30日に佐賀・唐津市の養豚場で九州で31年ぶりに感染が確認され、国は9月5日に熊本など九州7県を豚熱ワクチンの接種推奨地域に設定している。
(テレビ熊本)