政府は22日、自衛隊の人手不足の解消に向け、自衛官の定年年齢を引き上げる政令を閣議決定した。
自衛隊ではほかの国家公務員と異なる「若年定年制」を採用している。
今回、閣議決定された自衛隊法施行令を改正する政令では、2023年10月から1尉から1曹の階級にある自衛官の定年年齢を、現行の55歳から56歳に1年引き上げる。さらに、2024年10月からは、その他の自衛官の定年年齢を1年引き上げる。
階級別の定年の延長は以下の通り。
▶1佐 57歳→58歳(来年10月~)
▶2佐・3佐 56歳→57歳(来年10月~)
▶1尉・2尉・3尉・准尉・曹長・1曹 55歳→56歳(今年10月~)
▶2曹・3曹 54歳→55歳(来年10月~)
※将・将補は60歳のまま変わらない。
対象はあわせて20万人余り。
防衛省は「知識・技能・経験等を豊富に備えた人材の一層の活用を図るため」としており、自衛隊で深刻化する人手不足を、少しでも解消する狙いがある。