福岡県大任町の永原町長が、田川市の村上市長に訴えられた。

隣り合う自治体のトップ同士が対立する異例の事態。一体、何があったのか。

町長が市長に訴えられる

「私がはめられているんですよ。向こう(市長)がヒーローじゃないですか、扱いが。私、悪党でしょ」

この記事の画像(11枚)

15日の取材でこう話したのは、福岡県大任町の永原譲二町長。町のパンフレットでは、「ヤバいぜ」という強烈なキャッチフレーズと共にポーズを決める。

大任町は、8市町村の広域ゴミ処理施設の建設を担っている。

しかし、隣の田川市が330億円とされる総工費の根拠を求めると、説明を拒否。

その後、田川市の村上市長が刑事告訴したのだ。

きっかけは、村上市長が拒否の理由を記した書類を公開しようとしたこと。

すると、永原町長から、ごみ処理の組合から出て行けと脅しともとれる圧力を受けたという。

その際のやりとりとされる音声を、田川市が提供した。この音声で永原譲二町長は「ここまで言って、市長が『これ(書類)は出す』と言ったら、これはあんたが勝手に出す。俺は出したら困る。信義を守れと言って出したら、もうすべて俺方はあんた方と協力しないから、すべてにおいて。当然されてもしょうがないよ。こんなことしていると村上さん(市長)、自分の首絞めて、もう4年間持たない」と発言している。

「全然圧力じゃありません」

16日、永原町長は「真実を説明したい」とFNNの報道番組に生出演し、こう主張した。

「全然圧力じゃありません。(田川市の)トップがAからBに変わろうと、行政間の約束事は当然引き継いでもらわないといけない」

さらに、「行政間の申し合わせを、一方は守ってくれ、一方は破棄するという勝手なことをすると、今後、信頼関係の構築ができなくなるよと。私は市長に対して先輩として諭した」と述べた。

事態は泥沼の様相を見せている。
(「イット!」 9月19日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(11枚)