山形県が行った地価調査の結果が公表された。住宅地では、山形市周辺の価格の上昇が目立っている。

住宅地は24年連続下落も下落率は縮小

県の地価調査は、35市町村の住宅地・商業地・工業地など260地点を対象に、2023年7月1日時点の土地の価格を調べたもので、このうち住宅地は県全体で24年連続の下落となったが、下落率は縮小した。

この記事の画像(6枚)

市町村別では、山形市が9年連続で上昇したほか、米沢市・寒河江市・天童市・東根市・高畠町・山辺町も上昇した。

特に上昇が目立ったのは天童市だ。新興住宅地の「南町」が全体の上昇率トップとなり、上位4位までを天童市内の地点が占めた。

天童市南町のすぐ近くにはスーパーや子どもたちが遊べる公園もあり、駅も近く、生活に便利なエリアとなっている。

不動産鑑定士・月田真吾さん:
今までは山形市の住宅地の変動率が非常に高く、県全体を引っ張り上げる状況だった。それが県全体として上昇傾向に変わってきたというところ

また、建築費や電気代の高騰を背景に、地価の高い山形市では上昇率が縮小した一方、値ごろ感のある近隣の市と町の需要が高まっているという。

一方、商業地は山形市・三川町以外は下落していて、山形市も上昇率がわずかに縮小した。

不動産鑑定士・月田真吾さん:
山形市の中心商業地に関しては、まだまだマンション需要の下支えがある。一方でホテルキャッスル・中心部のシティホテルが2023今年末で閉館するということで、その後の事業計画が不透明ということもあり若干の縮小

今後については、住宅地需要は引き続き堅調で、全体としては横ばいの状況が続くと予想されている。しかし、商業地については、ビッグモーターの不正問題が自動車業界に広く波及した場合、関連企業が集積する幹線道路沿いなどの地点で地価が下がる可能性があるという。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
さくらんぼテレビ

山形の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。