9月15日から公開中の映画『ミステリと言う勿れ』に出演する菅田将暉、松下洸平、柴咲コウの3人が、『ボクらの時代』で鼎談。

役者として「芝居が楽しいと思える瞬間」について語った。

役者同士だからこそ分かる「芝居が楽しい瞬間」

菅田から「芝居でどの瞬間が楽しいか」と聞かれると、「むずかしい…」と考え込む、松下と柴咲。

菅田が「すごく感覚的な話ですけど、記憶がないような瞬間ってあるじゃないですか?あの気持ちよさって、何なんでしょうね」と語ると、松下は「生身の自分と、役が完全に1ミリもずれずに重なれた瞬間」と共感。

柴咲も「ある!うわーって高ぶっているという感じでもなくて、すごいスッとしている」と、役者だからこそ分かる“芝居が楽しい瞬間”を明かした。

菅田によると「特に人がいた場合の、無言でもむっちゃ会話している感じ」だといい、柴咲は「あれでももうテレパシー発生しているんじゃない?」と同調。

また、菅田が「伝えたいですよね、あの気持ちよさというか…そこにいた人しか感じ得ない何か…。初めましての人でも、その時間があったことによって、親友や家族よりも長く一緒にいたような感覚になる」と明かすと、松下は「お芝居、対峙していてもそういう瞬間を求めている俳優さんの目って、なんか出ているというか。そういう人と一緒になる時は、ものすごくいろんなものをもらえるし、あげなきゃとなる」と語り、柴咲も「そう。だから本当にせりふを通して呼吸、会話をしている感じ」と同調した。

松下洸平、菅田将暉、柴咲コウ
松下洸平、菅田将暉、柴咲コウ
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お芝居を辞める選択肢は?柴咲コウ「その年その年を生きて表現したい」

しかし、一方でそういう“楽しい瞬間”はほとんどなく、苦しいことも多いと語った3人。

柴咲から「お芝居を辞めるという選択肢はあるのか?」を問われると、松下は過去に「あった」と告白。

「20代の頃、何回か危うい時があった」といい、「仕事がない時間も長かったから、何回か(辞めようと)思った。『もうこれで最後にしよう、これで最後にしよう』とずっと作品をやる度に思っていました。でもありがたいことに、『こういう企画があるから一緒にやろうよ』と言ってくれる人がいたから、なんとか命をつなぎ留められた」とまわりの人から支えられたことを明かした。

一方、柴咲は、お芝居を辞めようと思った瞬間は「ない」と答えるも「どうしても女優は見た目も求められたりする。男性はどんどん年輪のように重ねて、その渋さになっていき、それが見ている方も、いろんな年齢の菅田将暉を期待できるし、見ていたいなと思うけど、女性はイメージとして、年を重ねることがちょっとネガティブになっちゃう…。それは打破していきたいと思うんだけど、違ういい意味を持てる自分でありたいと模索しながら、その年その年を生きていきたいな、表現したいなとは思う。けどそのエネルギーがいつまで続くかはわからない」と自身の思いを明かした。

(「ボクらの時代」9月17日放送より)

「菅田将暉×松下洸平×柴咲コウ」

ボクらの時代
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