14日、新潟県で新米の出荷が始まったが、この夏の記録的な高温と水不足により、米作りに大きな打撃を受けた。

新潟の新米が大打撃

米の一大産地・新潟県で新米の出荷が始まった。
しかし、2023年は天気の影響で異変が起きている。

新米がトラックに積まれている
新米がトラックに積まれている
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大型トラックに積まれたのは、収穫したばかりの“新米”だ。14日午前、米どころ・新潟で県外向けの新米の初出荷が行われた。気になるのは2023年のお米の出来だ。

記者がリポートしている
記者がリポートしている

記者:
収穫が最盛期を迎えているコシヒカリですが、連日の猛暑の影響で、ほとんどが二等級米や三等米になっているということです

この夏、新潟県内では、記録的な高温と水不足で米作りに大きな打撃を受けた。
JA新潟“かがやき”によると、例年初出荷は一等だが、14日に出荷されたコシヒカリはすべて二等米になったということだ。

JA新潟かかやき 経営管理委員会・遠藤一雄副会長:
条件が悪いことが非常に多く重なったのが、今年の特徴であると思っております。食味であるとか、食感というのは変わりないという風に思っておりますので、お米を一粒でも多く食べていただきたいという風に思っております

新米を待ちわびる人々からも、今年のお米の出来に心配の声が上がっている。

40代女性:
値段は心配ですね。新潟とか大変なことになっているみたいですね

30代女性:

お米自体が主食なので、値段はそんなに上がらずに食べたいなと

徐々に全国の新米が並び始めた都内の米店でも話を聞いた。

米専門店スズノブ・西島豊造代表:
他の県でも一等米が少ないとかの情報があるので、食べたときの食感に影響があるかもしれない

今年は異常気象の影響を受けた地域も多く、米の選別に時間がかかり、出荷が遅れる可能性もあるという。

今年はお米選びが難しい年

この夏の猛暑は新米にも影響を与えているが、そうなるとお米選びが重要となってくる。

北海道では、猛暑により気温が高かったことで育ちが良いという。福島では「すべての新米が一等米」の判定を受けるなど、順調な声も聞こえてきている。

一方で、最も猛暑の影響を受けたのが日本の米どころ、新潟だ。

お米の大きさなど、見た目などの品質を示す等級の割合を見ると、コシヒカリは2022年1等米が「7」、2等米が「3」、3等米が「0」だったのに対し、今年は水不足などで1等米が「0」、2等米が「3」、3等米が「7」となっている。

5ツ星お米マイスターの澁谷梨絵さんによると、「新潟で多く生産しているコシヒカリは暑さに弱い品種のため、大きく影響が出てしまっている」ということだ。
ただ、等級は見た目を基準に審査しているので、水を少なめに炊くなど工夫をすれば、十分おいしく食べられる。

つまり、澁谷さんによると「今年はお米選びが難しい年」だ。

金額は、取材した「米専門店 スズノブ」によると「流通の値段は上がっていると聞きますので、店頭に並ぶときに影響があるかもしれない」とのことだ。

そこで、選び方のポイントを聞いた。
比較的新しい品種は猛暑にも耐えられるよう開発されているので、九州・四国地方の「にこまる」や、新潟の「新之助」など、そういった新しい品種のお米を試してみるのもオススメということだ。

また、続く残暑の中でお米の美味しさを保つ保管方法も聞いた。
お米は22度を超えると虫がつく可能性があるため、冷蔵庫の野菜室など涼しい場所への保管がオススメとの事だ。
(「イット!」 9月14日放送より)