36人が亡くなった京都アニメーション放火殺人事件の裁判員裁判が始まり、殺人などの罪に問われた青葉真司被告は起訴内容を認めた。
事件で全身の9割に火傷を負った青葉被告は車いすで法廷に現れ、声は小さいながらも、はっきりとした口調で起訴内容を認めた。

青葉被告は4年前、京都市伏見区の京都アニメーションの第1スタジオにガソリンをまいて放火し、36人を殺害した罪などに問われている。
これは、関係者への取材で入手した入院中の青葉被告の映像。

鳥取大学医学部付属病院 上田敬博教授:
あと少なくとも4回は手術をします。分かった?頑張れる?
皮膚の移植手術などの治療を受けて回復し、事件の10か月後に逮捕された。
5日あさ、注目の裁判の傍聴券を求めて、倍率14倍以上となるおよそ500人が列を作った。
青葉被告は、刑務官に車いすを押されながら出廷。腕などには、火傷のような跡が残っていた。

そして、裁判長に起訴内容について間違いがないか聞かれると「自分のしたことに間違いありません。こうするしかないと思った」「こんなに沢山の人が亡くなるとは思っていませんでした。現在は、やりすぎだと思っている」と小さい声だったが、はっきりとした口調で答えた。
弁護側は事件当時、心神喪失か心神耗弱の状態だったとして、無罪を主張した。
一方、検察側は冒頭陳述で「青葉被告には、『京アニに小説を盗まれた、公安に監視されている』といった妄想があったが、妄想に支配された犯行ではない」として、完全に責任能力があったと主張した。