2023年は、記録的な暑さで稲の生育が大幅に進んでいる。山形県が9月4日に収穫時期の見通しを調べたところ、山形市内ですでに「きょう(4日)が収穫適期」の水田が出るなど、異例の早さとなっている。
早まる刈り取り時期…遅れると品質低下
4日に山形市で県やJAなどが参加して、コメの適切な収穫時期の徹底を呼びかけるキャラバンの出発式が行われた。県内の主力品種「はえぬき」や「つや姫」は、記録的な高温で生育が進んだため、刈り取りの時期が大幅に早まる見通し。
この記事の画像(7枚)出発式の後、県の担当者が「はえぬき」の水田で稲穂の状態を確認し、刈り取りがどれぐらい早まるかを調べた。
県の担当者:
いま青籾(あおもみ)の割合を見たが、もう5%を切り、ほぼ青籾がない。籾の水分は26%台まで落ち、もう圃場(ほじょう)全体が刈り取り適期に入っている
調べた結果、この水田は「もう、きょう(4日)から刈り取りを始めるべき」ということで、収穫適期を書き込んだ“旗”が掲げられた。県全体でみても、例年と比べて「7日から10日早まっている」という。
刈り遅れた場合、コメは食味が悪くなったり、「胴割れ」が起きたり、品質が低下する。そのため、県は「はえぬき」と「雪若丸」は9月中旬までに、「つや姫」は9月20日ごろまでに何とか刈り取りを終えてほしいと呼びかけている。
県 農業技術環境課・中島具子さん:
非常に高温だったことで、米粒もいつもの年よりも割れやすい。ことしは適期のうちの刈り取りが今まで以上に大事になる
県の担当者は、「9月初旬の時点で、山形市内の水田の多くが収穫の適期を迎えるのは、この20年では聞いたことがない」と話している。
(さくらんぼテレビ)