2024年春に北陸新幹線が福井に延伸する。9月23日の試験走行を控え、駅や線路では最終の確認作業が続けられている。現在はレールや高架といった鉄道施設の設備が法律などの基準に適合しているかを検査しており、8月22日に報道陣に公開された。
“福井初の走行試験”に向けた確認作業
鉄道施設の検査などは建設主体の鉄道・運輸機構と、運行を担うJR西日本が実施した。福井の敦賀駅から石川の金沢駅までが対象区間で、期間は6月12日から9月15日まで行われる。

福井駅では、機構とJRの担当者らがコンクリートなどの構造物の上を歩いて移動しながら、ひび割れや異常がないかを目視と音で確認した。

田島嘉晃アナウンサー:
今、レールの上で行われているのは3Dレーザーによる測量です。車両がホームに収まるかを確認しています
福井駅近くの高架上では「雪に強い」と言われる北陸新幹線ならではの設計を見ることができた。

田島嘉晃アナウンサー:
レールの下にあるコンクリートですが、高さが75cmあります。これは雪害対策で、雪をためることのできる設計となっています。九州新幹線では高さが10cmほどということ、北陸新幹線ならではの設計となっています

福井・鯖江市内の北陸自動車道・北鯖江パーキングエリア近くにある第2福井トンネルでも作業が行われている。

田辺真南葉アナウンサー:
福井市と鯖江市にまたがるこちらのトンネルでは、コンクリートをたたいて品質を確認する打音検査が行われています

第2福井トンネルは全長約3.5kmで、福井市二上町と鯖江市吉谷町を結ぶ。4年ほど前に貫通した後、コンクリートの壁を固めたり、レールを敷設したりといった主な作業は完了している。

8月22日は担当者らが目視と打音の検査を行った。トンネルの壁面をハンマーを使って一定の間隔でたたく検査で、音の違いによってコンクリートの状態を判断する。低く鈍い音がする箇所は空洞などの異常が考えられ、異常が見つかった場合は補修する。

鉄道・運輸機構 北陸新幹線建設局・土井充計画部長:
監査と検査を実施し(スケジュール通り)車両を入れるということが最大のミッション。絶対に事故を起こさないで進める
今後の検査では、主に高架などのコンクリートの耐久性や品質の確認作業が行われる。問題がなければ9月23日から福井初となる新幹線車両の走行試験が始まる。
(福井テレビ)