将棋の藤井聡太七冠と佐々木大地七段の王位戦第4局2日目が、佐賀・嬉野市で行われた。今回のシリーズでは「封じ手」の場面で、何度か珍しい光景が見られた。
佐々木七段が「封じ手」で藤井七冠を制す…?
佐賀県嬉野市の嬉野温泉で、8月15日と16日の2日間にかけて行われた王位戦七番勝負の第4局。

2日制の対局で行われる封じ手は1日目の終了時、手番の棋士が次の手を一晩考えないように書き込んで置くものだが、15日は珍しい光景がみられた。
藤井七冠が佐々木七段に封筒を渡すと、のり付けがうまくいかなかったのか、佐々木七段が貼り直していた。これには藤井七冠も少し慌てた様子だった。

また遡ると、愛知県豊田市で行われた第1局の封じ手の場面では、時間になってもなかなか手を封じない佐々木七段。実は…。

解説:
ちょっと封じようかなと佐々木七段が思ったんですね。ただ記録係が記入しているので、ひょっとしたら(封じ手用紙が)間に合っていないかもと
佐々木七段は、貴重な持ち時間5分を使って待っていた。
その翌日にも、立会人が封筒を開けようとするが、ハサミのカバーがついたまま。これに気付いた佐々木七段が、すかさずフォローしていた。

佐々木七段の優しさが垣間見えた今回のシリーズ。佐々木七段が激戦を制し、防衛まであと1勝と王手をかけていた藤井七冠に待ったをかけた。第5局は22日と23日に徳島市で行われる。
(東海テレビ)