「冷え性」と言うと“冬”のイメージがあるが、“夏”でも女性の約6割が「冷え」を感じているという。

調査を行ったのは、整体業などを通じて人々の健康に貢献する「株式会社心と体サプライズ」。

全国の20歳以上60歳未満の会社員の女性1000人を対象に、7月に実施した調査で、「冷房や冷たいものの飲食により夏でも冷えを感じますか?」と聞いたところ、「やや冷えを感じる」が43.4%、「とても冷えを感じる」が14.6%で、合わせて約6割(58.0%)の女性が冷えを感じていることが分かった。

58.0%の女性が「夏冷え」を実感(提供:心と体サプライズ)
58.0%の女性が「夏冷え」を実感(提供:心と体サプライズ)
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「とても冷えを感じる」「やや冷えを感じる」と回答した女性に「どこに冷えを感じるか?」(複数回答可)を聞いたところ、最も多かったのは「足先」の59.3%だった。

冷える箇所の1位は「足先」(提供:心と体サプライズ)
冷える箇所の1位は「足先」(提供:心と体サプライズ)

また、冷えやすい女性の6割以上(65.0%)が「肩こり」持ち、約5割(46.9%)が「首こり」持ちであることも分かった。

冷えやすい女性の65.0%は「肩こり」持ち(提供:心と体サプライズ)
冷えやすい女性の65.0%は「肩こり」持ち(提供:心と体サプライズ)

女性が夏でも「冷え」を感じるのはなぜなのか?一方で、男性は夏に「冷え」を感じないものなのか?そして、「夏冷え」にならないようにするための対策が気になる。

「心と体サプライズ」代表取締役で理学療法士の上田祐輝さんに“夏冷えの理由と対策”聞いた。

夏でも女性が「冷え」を感じる理由

――このような調査を行った理由は?

弊社では整体事業をしており、全国から来院してくださる患者様を診ている中で、夏になると「冷え性」で悩む女性が多くいらっしゃいます。

今回はそのような背景から、どのような体の状態の方が冷えやすいのか、詳しい実態を調査したいと思い、アンケート調査を行いました。


――女性が夏でも「冷え」を感じるのは、なぜ?

猛暑日が続いており、屋外は非常に暑く、体は熱を逃がすように働きます。汗もその一つですし、血管も拡張させて皮膚から熱を逃がそうとします。

しかし、その状態で室内に入ると、今後は急激に体が冷やされてしまい冷えを感じます。特に女性は、筋肉量が男性より少ないことから、熱を多く生み出せずに冷えやすいと言えます。

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――男性は夏に「冷え」を感じない?

男性でも夏に「冷え」は感じますが、女性より感じにくいです。理由として、やはり男性の方が、筋肉量が多く、筋肉は熱を生み出すため、体の構造として男性の方が冷えを感じにくいです。

もちろん、男女差は傾向としてあるだけですので、冷えに悩む男性もいます。

「室内に入ったら、すぐに汗を拭く」

――冷えやすい女性はの6割以上が「肩こり」持ち、約5割が「首こり」持ち。これは、どのように受け止めればいい?

肩や首がこっている方は、筋肉が硬くなっており、血流が指先まで流れにくいと言えます。また、首元には自律神経も通っているため、あまりに硬いと、体温調節の神経にも影響が出ると言えるでしょう。

肩こりや首こりは、頭が前に出てしまう「猫背(姿勢不良)」からくることが多いので、姿勢に気を付けて過ごしていきたいものです。


――「夏冷え」にならないようにするためには、どのような対策をすればいい?

汗をかいて屋外から室内に入ったら、すぐに汗を拭くようにしましょう。

また、普段から姿勢を正すだけで肩こりや首こりも防げますので、自律神経を整えて、血流を良くするためにも猫背にならないように意識して過ごしていきましょう。

肩や首に負担がかからないようにすることで、「冷え」対策ができると言えます。

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汗をかいた状態で室内に入り、急激に体が冷やされることで感じるという「夏冷え」。悩んでいる人は「室内に入ったら、すぐに汗を拭く」「普段から姿勢を正す」を意識してほしい。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。