お盆を襲った台風7号。その影響は、16日も続いていた。
始発出発から2時間半後に全面ストップ
午前5時半過ぎ、JR新大阪駅は朝早くから多くの人でごった返していた。台風7号による計画運休から一夜明け、東海道新幹線は始発から通常通りの運転を再開した。

ところが、始発出発からわずか2時間半後に状況は一変。運転が再開したのもつかの間、またもや全面ストップとなったのだ。

午前9時過ぎのJR静岡駅は、改札前では再開を待つ大勢の人たちで混雑していた。駅員は「運転再開の見込みは立っておりませんので、ご了承をお願いいたします」と呼びかけていたが、利用者は「動いてるから行けるかなと思ったら、急に止まった感じですね」と肩を落とす。困り果てた様子の外国人観光客の姿も見られた。

運転見合わせの原因は、台風の影響による激しい雨。
静岡・富士市で1時間に61.5ミリの非常に激しい雨が降り、市内の交差点は冠水。排水溝からは雨水が激しく噴き出していた。

この雨で富士市に設置されている雨量計が規制値を超えたため、東海道・山陽新幹線は一時、東京~博多間全線で運転を見合わせた。

これに伴い、運行中の新幹線も臨時停止。浜松駅で止まった新幹線の車内は乗客で埋め尽くされ、デッキにも多くの乗客がいた。浜松駅で臨時停止に巻き込まれた佐藤さんは、「再開の見込みが立たないということで、新幹線のドアを開けて、皆さん駅のホームで休憩したり、売店を使ったり、お手洗に行ったり」とその状況について語った。

JR名古屋駅でも、駅員が「入場の制限をさせていただいております」とアナウンス。ホームでは、バッグを枕に寝てしまう人もいた。名古屋駅で東京からの友人を待つ人は「せっかく台風が過ぎたところだったので、もう安心してたんですけど……」と困った様子を見せた。
一斉に移動始めた旅行客が、再び足止めを余儀なくされ、混乱が広がった。
全線再開も混乱…高速道路にも影響
そして午後2時10分、東海道新幹線と山陽新幹線は全線で運行を再開。しかし、その後も混雑は続いた。

午後3時頃のJR京都駅では、運行再開により改札口に人が集中し、大混乱。改札まで長蛇の列ができていた。4時間ほど待っているという女の子は「帰りたい」と疲れた表情を見せた。

大雨の影響は高速道路にも及んだ。前を走る車が見えなくなるほどの雨となったのは、午前10時前の新東名高速道路。この雨で、静岡県内を走る新東名高速の新富士~新清水間と、東名高速の富士~清水ジャンクション間が通行止めとなった。

静岡に行く新幹線が止まっていたため、新宿に移動し高速バスに乗車したという女性は、「私はずっとバスの中で寝ていて、起きたら静岡かなと思ってたら、あれ?まだ新宿?みたいな…」と話す。高速道路も通行止めとなったため、バスは新宿に引き返したのだという。
お盆の列島襲った台風7号、その影響は今も残ったままだ。
(「イット!」8月16日放送より)