ぎょろっとした目。大きな口には鋭い歯。
恐ろしげな顔つきが水族館でも人気の「オオカミウオ」。
このオオカミウオが、実はおいしい、と評判になっている。
果たしてそのお味は？
あの”怖い顔”のオオカミウオが食べられる？
北海道・釧路～根室間を結ぶJR花咲線。
「最果てのローカル線」として人気が高く、週末には多くの客でにぎわう。
列車旅の楽しみのひとつが地元の特産品を味わえる車内販売。
その中でも鉄道ファンたちの注目を集めているのが、こんがりときつね色にあがったフィッシュ＆チップス。
「お酒のつまみにいいし、お土産のおやつにもなると思う。」（乗客）
フィッシュ＆チップスはバーなどで定番のメニューだが、実はこの白身魚、あの深海魚・「オオカミウオ」。
インパクト大なその見た目。果たしてどんな味なのか？
ほとんどが捨てられていた「オオカミウオ」
この日、根室港に戻ってきた刺し網漁船。
水揚げされた魚の中に、ひときわ異彩を放つ黒い魚が…。
1ｍを超える長～い胴体。
大きな口にはウニやカニも噛み砕く牙のような歯を持つ「オオカミウオ」。
オオカミのような恐ろしい顔つきから、その名前がついたといわれている。
「深海魚だが、水深20メートルくらいでとれた。自分では食べようと思わない（笑）」（漁師）
東北地方北部から北に生息するオオカミウオは北海道・根室沖では以前からとれていたが、その見た目から市場には出回らず、ほとんどが捨てられていた。
海外では以前から食用にされていたが、根室市でも数年前から扱われるようになり、今では隠れた人気メニューになっているという。
「白身なので身がしっかりしていてクセがない。根室は、北海道の中でも最高ランクではないかなと思うほど魚の種類や量が多いので、まだまだ宝の山だ」（優遊居・谷雅弘さん）
根室市の新たな名物に？「オオカミウオのフィッシュ&チップス」
このオオカミウオを新たな根室名物としてPRする動きが始まっている。
それが、オオカミウオのフィッシュ＆チップス。
JR花咲線で7月から車内販売が始まった。
乗客からは「おいしい。あっさりしている」と評判。
花咲線の車内でしか買えない限定商品。
はるか遠くまで続く海岸線の絶景を望みながら、地酒やビールとともに楽しむのがおすすめだ。
実はおいしい、と聞くと、この恐ろしい顔もなんだかかわいらしく思えてきませんか？
”魚のまち”で改めて注目される深海魚・オオカミウオ。
この夏、花咲線に乗って、意外な味を楽しんでみてはいかが？
